ボディカラーと温度上昇の因果関係とは?

クルマを購入するときに車種で悩むことはもちろんですが、それと同じくらい悩むポイントと言えばボディカラーではないでしょうか? カタログの表紙にあるようなイメージカラーは気になるけれど、頻繁に同じ色のクルマと街中ですれ違うのもちょっと……と色々な想いを持ってチョイスしていることと思います。
そんなボディカラーですが、色によって表面の温度上昇に違いがあることをご存知でしょうか?

濃い色は反射率が低く、熱を吸収しやすい

黒系などの濃い色は一般的に熱の反射率が低く、熱を吸収しやすい性質があり、逆に白系は反射率が高く、熱を吸収しにくい性質があります。これは小学生の頃に虫眼鏡を使って太陽光を集め、紙に火をつける実験を思い浮かべていただけるとわかりやすいかもしれません。太陽光を集めるポイントを鉛筆で黒く塗った経験、ありますよね?

これはクルマのボディカラーにも当然当てはまります。特に真夏の炎天下では、黒色の車両と白色の車両でボディの表面温度が20度以上、差が出ることも! さすがに最近は断熱材や断熱ガラスの採用などもあり、車内の温度はここまでの差にはならないとはいえ、1~2度くらいは影響を受けてしまいます。これからの季節、車内の温度を適温にするためにエアコンを多用することになれば、燃費に影響してしまうことも……。

遮熱機能付きのボディカラーが登場!

そんな中、昨年末に登場した新型プリウスに設定されたこの「サーモテクトライムグリーン」というボディカラーは、なんと遮熱機能付なのです。これは赤外線を反射する粒子を用いた世界初の技術で、カラーベース中の大粒径酸化チタンが赤外線を反射。通常の塗装に比べ5度程度の温度上昇を抑える効果があるというもの。今回はライムグリーンのボディカラーにこの技術が投入されましたが、他の一部の色にも応用することが可能とのことで今後はどんな色にこの技術が使われるのか楽しみですね!

(小鮒康一+ノオト)

[ガズー編集部]