トヨタ車は「36」スバルは「555」ナンバープレートの数字どうして?

1999年5月にナンバープレートの数字が自由に選べるようになってから、オーナーの愛車への気持ちを反映し、愛情のこもったさまざまなナンバープレートが登場しているのはこのコラムでなんどもお伝えしている通り。今回は、トヨタ車でみかける「36」、日産の「12」、スバルの「555」そしてマツダの「55」という特定のメーカーのクルマだけに集中する数字について考えてみましょう。
実はこの数字、どれもモータースポーツと関連しているものなのです。

まずはトヨタの「36」。実はこれ、スーパーGTやスーパーフォーミュラに参戦しているトヨタの名門チーム「トムス」のエースナンバー。同チームのレーシングカーのうちエース車両は「36」のゼッケン(カーナンバー)をつけることが慣習になっていて、希望ナンバーで「36」を取得しているトヨタ車のオーナーはレース好きでトムスのファンと推測できます。

スーパーGTのGT500クラスでチームトムスが走らせるau TOM'S RC F。 ゼッケン(カーナンバー)は「36」だ

日産車に「12」という数字を付けていたら、同じ理由。日産の名門チーム「インパル」が市販車ベースのレーシングカーに「12」というゼッケンをつけるからです。

90年代のツーリングカーレース(グループA)で絶大な人気を誇ったカルソニックスカイラインGT-Rもゼッケンは「12」

わずか1回のレースでしか使われなかったマツダの「55」

マツダ車に「55」という数字のナンバープレートを付けていたら、きっと年配のクルマ好きじゃないでしょうかね。「55」もレースカーのゼッケンですが、これは1991年のル・マン24時間耐久レースで「たった1度だけ」使ったもの。しかし、この1度がマツダファン、いや日本のレース史においても重要かつ輝かしい意味があるのです。
何を隠そう、この年はマツダの787Bというレーシングカーが大暴れ。世界三大レースといわれる「ル・マン24時間耐久レース」において日本車ではじめて総合優勝を飾りました。現時点では日本車で唯一のル・マン優勝マシンで、そのゼッケンが「55」。マツダ車の「55」は、その栄光を称えているのでした。

「55」はル・マン24時間耐久レースで優勝したマツダのレーシングカーに割り当てられていた栄光のゼッケン

スバルの「555」は、ゼッケンではありませんが有名な数字ですね。かつてスバル・インプレッサWRXがラリーの世界最高峰である「WRC」で快進撃していたころのスポンサーのロゴなのです。このWRCでの大活躍は多くのスバルファンを生み出し育てることとなり、その結果愛車にも「555」という数字のナンバープレートを付けているのでした。ちなみにワタクシ、スバルの軽トラックに「555」というナンバープレートを付けているのを見たことありますよ。

車体に大きく書かれたスポンサーが「555」なだけでなく、ナンバープレートもしっかりと「555」 / Copyright © STI

こうしてオーナーの嗜好を反映して選ばれたナンバープレートの数字。「36」のトヨタ車、「12」の日産車、「55」のマツダ車、そして「555」というスバル車を見たら、オーナーはモータースポーツファンに違いありません。さて、次の愛車にはどんな数字のナンバープレートを付けましょうか。

(工藤貴宏+ノオト)

[ガズー編集部]