夏が重要! HVのバッテリーを劣化から守るには

同じスマートフォンや携帯電話を長く使っていると、バッテリーの持ちが悪くなってきますよね。その原因はバッテリーの劣化。バッテリーは充放電を繰り返すと能力が落ち、持ちが悪くなってきます。しかしそれは単に充放電回数や使用期間だけの問題ではなく、使い方によって劣化が早く進んだり、劣化を抑制できることを知っている人も多いでしょう。

実は、ハイブリッドカー(HV)のバッテリーも同じこと。ハイブリッドカーにはガソリン車にも使われている「補器類用バッテリー」のほか、モーター駆動に使うための「走行用バッテリー」が組み込まれています。後者は簡単には交換できるものではなく、もちろん他のバッテリー同様に使っているうちに劣化して当初と同じ能力を引き出せなくなってしまいます。

しかし安心してください。ちょっとしたコツを覚えることでバッテリーの劣化を防ぐことができるのです。ハイブリッドカーオーナーならぜひ覚えておきましょう。

実は“走っていない時”が重要

バッテリーは使っているときに劣化する、と思われがちですが実はそれだけではありません。むしろシステム起動中のハイブリッドカーはバッテリーに負担を掛けないための制御がしっかりおこなわれているので、走行中よりも電気を出し入れしていない時こそポイント。駐車時こそ気を使う必要があるのです。
ハイブリッドカーに使われている走行用バッテリーは「ニッケル水素電池」と「リチウムイオン電池」があり特性は異なりますが、いずれも極端に減った状態や満タンの状態で保管しておくのは好ましくありません。だから駐車場に停める前はバッテリーの充電状態を確認し、減り過ぎでもなくたっぷり残量でもないように気を遣えば、バッテリーのダメージを減らせるというわけです。具体的にはバッテリー残量が少なめなら(システム的に可能でも)EVモードの使用を避け、逆に残量が多い場合はEVモードで電気を少し消費しておくといいでしょう。

もっともよくないのは真夏のガレージ

実はバッテリーにとって、もっともダメージを与える季節が夏。暑ければ暑いほど注意が必要です。
携帯電話やスマホに関して「熱を持った状態だとバッテリーに負担がかかり寿命を短くする」と聞いたことがありませんか? 実はハイブリッドカーのバッテリーも同じこと。
たとえ走行中じゃなくても、暑い環境はバッテリーがダメージを負いやすい状況なのです。むしろシステム起動時と違ってファンなどによる冷却が行われないので、ガレージに駐車している間はバッテリーを暑さが直撃します。
なかでも、熱がこもりやすい真夏の閉め切ったガレージは注意が必要。それがバッテリーにとって、もっとも好ましくない状況なのです。
だからそのようなガレージにハイブリッドカーを保管している人は、ガレージの換気をしっかり行う、バッテリー満充電状態で置かない、など配慮するとバッテリーのダメージを抑えることができるのです。

とはいえ、過度な心配も配慮も不要

しかし、現実的に考えると実は神経質になる必要はありません。理由は、ドライバーが明らかに感じるほどにはハイブリッドカーのバッテリーは劣化しないからです。
バッテリー自体の性能が日々向上するとともに、ハイブリッドカー用のバッテリーは極めてハイレベルな制御が行われています。その水準はスマホやノートパソコンの比ではなく、過放電や過充電を防ぎつつ、細かくバッテリーの状態を把握しそれに応じた制御をおこなうことでバッテリーを保護。制御技術も日進月歩で進んでいるのです。
細かく言えばバッテリーの劣化はしますが、普通に使っている限りは、スマホなどと違って明らかに持ちが悪くなることをオーナーが感じる領域までは進行しません。そのため現在のハイブリッドカーは普通の使い方をしている限りは、車体の寿命までバッテリー交換は不要なことも知っておきたいですね。

バッテリーにとってもっともよくない状況となる「真夏の閉め切ったガレージに満充電状態で放置」というのだけはできれば避けたほうがいいでしょう。しかし同時に“バッテリー劣化に対して過剰な心配は不要”というのも覚えておきたいですね。

(工藤貴宏+ノオト)

[ガズー編集部]