「冬の事故」の特徴を知って安全運転を心がけよう!

季節の移り変わりはあっという間で、気づけばもう冬。気温が低くなると同時に日が短くなるのを日に日に実感するこの時期は、「人対車両」での死亡事故が増える時期なんです。そこで、冬に起きる事故の特徴と未然に防ぐ対策をまとめてみました。

日没が早いことによる事故

年間を通して1日のうち一番交通事故が多い時間帯は、日が沈む夕暮れ時(薄暮時)です。特に秋から冬にかけては日没が早くなり、夕暮れ時の事故が増える傾向にあります。夕暮れ時を「魔の時間帯」と呼び、警戒を呼びかける企業や団体もあるほど。夕暮れ時は、視認性が低下し運転手が歩行者や自転車を見つけにくい、クルマとの距離を測りにくいといった要因から事故が発生しやすいのです。

事故を未然に防ぐ対策の第一は、夕暮れ時の早めのライト点灯。歩行者や対向車がいないときは上向きライト(ハイビーム)を活用することも忘れないでください。また歩行者、自転車の場合は、反射材や光るものを身につけた上、明るい色の服を着用し、自分の存在をドライバーに知ってもらえるような工夫をすると安全性が高まります。

路面の凍結、積雪による事故

気温がぐっと下がる冬の朝は、雪が降っていなくても路面が凍結していることがあります。路面凍結やブラックアイスバーンに気づかずに走行しスリップ事故が起きることも。さらに積雪の多い地域では、雪により視野が狭くなる、道路脇に寄せられた雪で道幅が狭められる、雪がクルマの音を吸収して歩行者がクルマの接近に気づきにくくなるなど、事故が起きやすい環境が生まれるものです。

路面が凍結している道路では、クルマがブレーキをかけてから止まるまでの距離が通常よりも約3倍以上、必要だと言われています。走行中の急発進、急加速、急ハンドル、急ブレーキなど「急」のつく操作は、スリップやスピンの原因になるもの。通常時よりも前のクルマとの車間距離を長くとり、スピードを出しすぎず、右左折時には早めの合図を出すといった、いつも以上のゆとりを持った運転が必要です。

年末年始に多く見られる飲酒運転による事故

年末年始は、忘年会や新年会など何かと飲酒する機会が増えます。警察庁の発表によると平成27年の飲酒後の運転による死亡事故発生件数は201件。709件だった平成17年からみれば死亡事故は減少しているものの、残念ながら飲酒後にクルマを運転するドライバーが後を絶ちません。

年末年始はお酒を飲む機会が増える時期ですが、「お酒を飲んだら、クルマには絶対に乗らない」という強い意志を持って飲み会に参加しましょう。飲食店の中には「ハンドルキーパー運動」に協力しているところもあります。飲み会で飲酒をせずに仲間を無事に自宅に送り届ける役割を果たすハンドルキーパーの人には、ソフトドリンクが無料になるなどうれしい特典があるお店も。こうしたハンドルキーパー運動に参加しているお店の利用も検討してみてください。

冬になるとスキーなどのレジャーや実家への帰省など、クルマで移動する機会も増えるもの。冬ならではの事故の特徴を知って、より一層の安全運転をお願いします。

(唐沢未夢+ノオト)

[ガズー編集部]