【まとめ】TOYOTA GAZOO Racingが参戦するレースカテゴリー(アメリカ編)

現在、国内外で12のカテゴリーに参戦している、「TOYOTA GAZOO Racing (以下TGR)」。これまでに、「国内レース/ラリー編」「国際レース/ラリー編」として、8つのカテゴリーをご紹介してきましたが、今回は「アメリカ編」として、海の向こうのアメリカで行われているカテゴリーに目を向けて見ましょう。

NASCAR:メジャーリーグと人気を二分するモータースポーツ!

どんなレース?

NASCAR(ナスカー)は、アメリカ各地で、全36戦(+3戦の特別戦)行われるカテゴリーです。シリーズの多くを占めるのが、楕円型のオーバルコース。50台弱のNASCAR専用マシン「ストックカー」が時速200マイル(320km)以上で接触ギリギリのドッグファイトを見せてくれるのは、このカテゴリーならでは。

アメリカでは大手テレビ局が全戦生中継し、スポーツニュース番組でも必ず話題に取り上げられます。その人気はメジャーリーグやNFL、NBAといったプロスポーツと同等以上。アメリカ人は、F1ドライバーよりもNASCARドライバーの名前がスラスラ出てくると言われるぐらい、メジャーなレースです。ピクサー作品の映画「カーズ」の世界観は、このNASCARがモチーフ。

どんなマシンが走っている?

NASCARを走る「ストックカー」は、見た目は市販車をモチーフにしていますが、すべて厳格な車両規定の元で作られた専用マシンです。ボディにはヘッドライトがなく、代わりにヘッドライトを模したラッピングが施されています。さらにドアもありません。搭載されているエンジンは、5.9L V8エンジンで730馬力を発揮し、トランスミッションは4速。重量は、レーシングカーとしては重い1,500kg強です。我らがTGRは、2007年からトヨタ・カムリで参戦しています。もうひとつ、ピックアップトラックをベースにしたNASCAR「キャンピング・ワールド・トラック・シリーズ」というカテゴリーもあり、こちらにはトヨタ・タンドラが2004年より出場しています。

NASCARの見どころは?

一歩間違えれば大クラッシュになりかねない超高速での“テール・トゥー・ノーズ”が見ものです。200周という長丁場の中で、ドライバーとチームは常に高度な戦略を組み立てていかなければなりません。またトップ集団は、ファイナルラップでそれまでは準備運動だったと言わんばかりに一気に勝負を仕掛けて飛び出していきます。一見、単純明快なレースかと思いきや非常に奥深いカテゴリーです。少し見ただけでも、アメリカ中が熱狂する理由がわかるでしょう。

IMSA:耐久からスプリントまでバリエーション豊かなレースを展開!

どんなレース?

「IMSA」はシリーズ名ではなく、正式名称を「ウェザーテック・スポーツカー選手権(以下WTSC)」といいます。IMSAというのは、「国際モータースポーツ協会」というアメリカの自動車レース統括団体の名前です。ただ、今回紹介するWTSCがIMSAの中でも中心的なカテゴリーになっているため、「IMSA」として広く認識されています。

このWTSCは、先に紹介したWEC(世界耐久選手権)のアメリカ国内選手権ともいえるもの。全12戦のレースは、「デイトナ24時間レース」「セブリング12時間レース」といった耐久レースのほか、1時間40分というスプリントレースも開催されるなど、バリエーション豊かなカテゴリーです。

どんなマシンが走っている?

“IMSAのレース”には、ル・マンでいう「LMP2クラス」をトップカテゴリーにした「プロトタイプ」、オレカ・シボレーのプロトタイプマシンにコンチネンタルタイヤを装着した「プロトタイプ・チャレンジ」、「ル・マンGTEクラス」に相当する「GTLMクラス」とFIA-GT3マシンで構成された「GTD(デイトナ)クラス」の4クラスがあり、TGRは、GTDクラスにSUPER GTでも活躍している「LEXUS RC F GT3」を2台参戦させています。今年は最新型のRC F GT3を初戦から投入。まだトップ争いには絡んでいないものの、レース毎に確実にスピードアップをしています。

IMSAの見どころ

“IMSAのレース”では、トップカテゴリーのプロトタイプクラスより、GTLMとGTDクラスのスポーツカークラスのバトルに注目が集まります。WECに出場しているワークスチームが出場していることもあり、欧州でも注目されているクラスです。ちなみに、第11戦目はレースゲームに登場することでもよく知られる「ラグナセカ・レースウェイ」で行われます。

TOYOTA GAZOO Racingが参戦するレースカテゴリーまとめ、今回はアメリカのレースカテゴリーを紹介しました。アメリカのレースのニュースを目にする機会は、日本では少ないもの。しかし、レースそのものはとてもアメリカらしいホットなものです。幸いにも今回紹介した両カテゴリーは、それぞれの公式Youtubeチャンネルでレース全編を無料で見ることができますから、ぜひ一度そのおもしろさを体験してみてください!

(クリハラジュン+ノオト)

[ガズー編集部]

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