9月1日は「防災の日」! クルマに備えたい防災アイテムとは?

毎年、9月1日は「防災の日」。「広く国民が、台風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波等の災害についての認識を深めるとともに、これに対する備えを充実強化することにより、災害の未然防止と被害の軽減に資するように」と国が定めたものです。では、クルマの防災は、何が必要なのでしょうか?

クルマはどこまでの水に耐えられるのか?

「防災の日」の災害の項目を見てみると、台風や豪雨、洪水など、水に関するものが多いことに気づきます。そこで知っておくべきなのが、クルマが走れる水の深さでしょう。

クルマは、ある程度の冠水や浸水に耐えられるように作られています。しかし、クルマが浮いてしまっては走行ができなくなります。空気取り入れ口からエンジン内に水が入ると、すぐにエンジンは大破してしまいます。また、排気口(マフラー)が水圧でふさがれてしまえば、やはりエンジンは停止してしまいます。そうなってしまうと、その場で立ち往生。最悪、水圧によってドアが開閉できなくなることも。そのためには、一般的な自動車が走行可能な水深は、クルマの床面が水に浸からない程度。それ以上の深さの水たまりに進入すべきではありません。

気を付けたいのがゲリラ豪雨や台風などで生まれる冠水路です。水は低いところにたまるもの。アンダーパスや電車の線路を潜り抜ける道路など、すり鉢状の道路が冠水していたら、絶対に進入しないように。う回路を行きましょう。冠水路は、見ただけでは水深がわかりません。進入してから、「あっ、意外に深かった」では手遅れになります。もしも、進入して、クルマ内にまで浸水してきたら、無理をせずにエンジンを停止。足元の確認をして、クルマから脱出してください。水面下でマンホールのフタが開いている可能性もあるので、一歩一歩慎重に歩くように。また、水圧でドアが開かない可能性もあるので、事前に、窓ガラスをたたき割るための専用グッズ(シートベルトカッター付きのハンマーなど)を用意してあると安心です。

車内待機や徒歩での避難に備えた防災グッズを

クルマで走行中に災害に見舞われると、3つのケースが考えられます。ひとつは大渋滞にまきこまれて車中での待機。過去、大雪などで数日間、クルマに閉じ込められたという災害もありました。また、がけ崩れなどで道が封鎖され、その復旧を待つということもあるでしょう。2つ目が、道路が完全に封鎖されてしまい、クルマを置いて徒歩で自宅や避難所に移動するというケース。そして3つ目が、津波から逃げるため、クルマでの避難です。ただし、クルマでの避難は、津波など、やむを得ない場合のみ。避難にクルマを使用しないのが基本です。

つまり、クルマで災害にあった場合は、車内待機か、徒歩での避難が中心となります。そこで用意しておくと助かるのが防災グッズです。先ほどに挙げた、シートベルトカッター付きハンマーだけでなく、ライト、アルミブランケット、携帯トイレ、雨具、非常食などを、小さなバッグなどにつめておくのです。そうした防災グッズは、セットで販売されているものもありますし、自分でセレクトしてもかまいません。万一に備えるのが防災です。自宅に防災グッズを用意するように、クルマにも防災グッズを搭載してみませんか。

(鈴木ケンイチ+ノオト)

[ガズー編集部]