会場で体感。クルマ好きが「アウトドアデイ ジャパン」を心から楽しめる理由

暖かくなり、外へお出かけしたくなる陽気が続く季節になりましたね。キャンプに出かけようと計画を立てているひとも多いかもしれません。キャンプといえばすっかり定番になったアウトドアイベント「アウトドアデイ ジャパン」です。今日は、東京・代々木公園で開催された「アウトドアデイ ジャパン」の様子をクルマ好き視点としてお届けしましょう。

アウトドアデイ ジャパンとは

アウトドアデイ ジャパンとは今年で18回目を迎える国内最大級のアウトドアイベント。アウトドアに関連する製品やサービスを見て、触れて、その魅力を体感できる催しとして毎年4月に「アウトドアデイ ジャパン東京」が代々木公園で開催されています。2018年は4月7日から8日にかけて開催され、136の企業や団体がブースを出展。合計で13万2423人もの人が訪れました。
入場無料で、都心にある大自然の中で、アウトドアを楽しめる毎年大盛況のイベントなのです。

子どもも体験して楽しまるイベント

会場を歩いていてまず感じるのは、子ども連れがかなり多いこと。キャンプなどアウトドアレジャーは子どもと一緒に楽しめる遊びだし、イベントの出展ブースも子どもが楽しめることを意識したアトラクションが多く用意されていることが広く知れ渡っているからでしょう。

「使い方」を見せる展示を心掛けている

会場内にはクルマも多く展示されていましたが、ただ置いてあるだけではないのが一般的なイベントと違うところ。

タープを張ってキャンプシーンを再現したり、車中泊仕様にしたり、ルーフキャリアにカヤックを積んだりと、実際に使うことをイメージさせる展示がこのイベントの面白さだと感じました。

ホンダは手軽に使える耕運機のデモをしていました。実際に耕運機を試せる機会なんてそうそうありませんよね。

こんな場所でも走れる! という発見

三菱自動車やランドローバーは、会場内で実際にクルマを走らせて来場者が同乗試乗できるブースを展開。それも、単に「走る」だけではありません。信じられないほど急な坂道を上ったり下りたりする“大掛かりな道具”を持ち込んで走破性の高さをアピールし、「クルマってこんな能力があるの!?」と来場者を驚かせていました。三菱自動車の傾斜角はなんと45度だそうです。デリカD:5 やエクリプスクロスは坂を上っている途中に一時停止し、さらに再発進できるのだから驚きますね。

クルマの性能がどこまで高いのかは、普通はなかなか試せないし、知る機会もありません。アウトドアデイ ジャパンはそんなクルマの非日常的な潜在能力を感じることができるイベントなのです。それにしても、クルマってこんな急坂も走れるのですね。本当にビックリです。

珍しいクルマだって展示

L.L.Beanのブースでは、なんとも目立つクルマを発見!

これは「ブーツカー」といって、同社のブーツをPRするために作られた特別なクルマ。こんなクルマを作り、しかも道路を走らせているというのだから驚きですよね。

また、タイヤメーカーの横浜ゴムは競技車両のトラックやバギーを展示。なんと子どもはバギーの運転席に座る体験までできる、太っ腹な展示でした。クルマ好きの子どもは大喜び。でも、いちばんうれしそうなのはクルマ好きのパパかもしれませんが(笑)
「アウトドアデイ ジャパン」ではこんなに珍しいクルマも見られるのです。

発売前のクルマだって展示されていた

むむむっ、このクルマは!!

ホンダは、まだ発売前の新型CR-Vを展示していました。車両自体は昨年の東京モーターショーにも飾られていましたが、その時と違い、車内を自由に見学可能。これはうれしいですね。
そういえば2017年は、トヨタがまだ発売前のハイラックスを展示していました。自動車メーカーにとって「アウトドアデイ ジャパン」は最新のクルマを告知する場に、来場者にとってはまだ珍しいクルマをじっくり観察できるイベントになっているようです。

スバルは「AWD」の折り畳み自転車も展示。発売はこれからですが、限定台数を即完売するのは間違いないでしょう。以前市販された、折り畳みではないタイプの自転車は、販売開始から数分で売り切れたそうですから。

先進の安全装備も体感できる

みなさんは追突被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ)を体験したことがありますか?スバルは自慢の追突被害軽減ブレーキ「アイサイト」を体感できるイベントを行っていました。自動ブレーキは緊急時にだけ働く機能なので、自分で試そうと思っても試せるものではありません。それを実際に体感できるので、大盛況でした。これはいい経験になりますね。

もちろんキャンピングカーも

アウトドアで活躍するクルマといえば、キャンピングカーも欠かせません。一般的なキャンピングカーだけでなく、軽自動車をベースにしたものや車中泊仕様の簡易キャンパーなども気軽に見ることができるのがいいですね。

主催者が考える「アウトドアとクルマの関係」

「2011年の東日本大震災を経験してから、イベントの内容や展示が変化しました」というのはアウトドアデイ ジャパンの事務局長を務める沖田雅生さん。

「それまでは最新のアウトドアギアを見て触れるイベントと考えていたのですが、震災を経て『アウトドアグッズを買ってみたけれどどう使えばいいのかよくわからない』という声が多く聞こえるようになり、それ以降はアウトドア好きだけではなく幅広い人にアウトドアギアを知ってもらったり体験してもらったりできる場にしようと考えてきました。また体験型のアクティビティも増やしているんですよ。
アウトドアに出かけるのにはクルマが欠かせません。だからイベントではクルマを単に置くだけではなく、ライフスタイルを感じさせるような展示を心がけています。たとえばここで動いているクルマの非日常的な様子を見て『こんなところも走れるんだ』とか『クルマって凄い』と感じた人も多いと思います。そういう驚きや感動もクルマとの関係を改めて感じることができる大切な体験ではないでしょうかね。
また震災後は、クルマの中で寝泊まりしていた人も多くいました。アウトドアの知識の一つとして、クルマの中で快適に寝る方法などを知っておくと、イザというときも役に立つと思います。」

クルマ好きとして感じるこのイベントの魅力は、数多くの珍しいクルマをみられること、そして非日常的な走りを間近で見ることができること。ジャガーや三菱自動車、そしてスバルの同乗体験は希望者が多くてとても賑わっていました。子供も多く参加し、とても楽しそうにしていたのが印象的でしたね。来年も同じ時期に開催される予定ですが、アウトドアに興味がある人はもちろん、クルマの生き生きとした姿を見るだけでも足を運ぶ価値がありますよ。

また2018年は、4月21日と22日に福岡、6月16日と17日には札幌でも開催される予定です。

(文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]