靴墨がヒントに!? ガラス磨きの定番「ガラコ」の誕生秘話

クルマのガラス撥水剤といえば「ガラコ」といえるほど、手軽に窓ガラスに撥水性の高いコーティングができるカー用品として人気ですよね。でも、この人気商品は、一体どのようにして生まれたのでしょうか。株式会社ソフト99コーポレーション広報部 田中亜以子さんに、ガラコの歴史や現在発売されているガラコシリーズについてお話を伺いました。

ガラコのヒットは靴墨から!?

――ガラコはどのように開発されたのですか?

ソフト99では、1960年代からガラスクリーナーを販売していました。「ガラコ」が登場したのは、1991年のこと。塗るだけで雨をはじくクルマ専用のガラス撥水剤として誕生しました。初代モデルは今のような形状ではなくボトルタイプで、折りたたんだティッシュペーパーに液剤をひたして塗り込むという方法だったんです。そのため、作業時間もかかり塗りムラも出やすく、あまり人気は出ませんでした。

――商品がヒットするきっかけは何だったのでしょうか。

ガラコの塗りやすさを改良するなかで、開発者が頭を悩ませていたのは、塗り具と液剤の一体化でした。そんなある日、デパートで見かけた靴墨が、開発のヒントになりました。

靴墨では柔らかいスポンジを使用していますが、硬いガラスにガラス撥水剤を塗り込むためには力を入れて塗り込んでもへたれない硬い素材であることが重要です。そこで、開発を重ねた結果、液剤が染み込みやすくコシのある素材として、硬めのフェルトを採用しました。こうして、1993年に塗り具と液剤が一体となった「ぬりぬりガラコ」が発売され、ヒット商品となりました。

――他にも開発に苦労した点はありますか。

ガラコの液剤の成分には酸とアルコールが含まれているため、接着剤などを溶かしてしまうという問題がありました。そのため、靴墨の塗り具とスポンジのように、ボトルと塗り具は接着剤や熱圧着など化学的な方法での接着ができなかったんです。しかし、フェルトとボトルを互いにはめ込む形状にすることで、問題が解決したそうです。

1993年の「ぬりぬりガラコ」発売以降、ガラコの液剤が改良され、現在では乾燥時間が不要の「ぬりぬりガラコ ハヤデキ」へと進化しました。今でもフェルトとボトルの一体型という形は変わっていないんですよ。

20種類を超えるガラコシリーズ

――現在発売されているガラコは、何種類くらいあるのでしょうか。

2018年12月現在、20種類を超えるガラコシリーズが発売されています。定番の「ぬりぬりガラコ ハヤデキ」はもちろん、ヘッドサイズが2倍になった「ぬりぬりガラコデカ丸」も人気ですね。「超ガラコ」は、1度の施工で約1年効果が持続する商品です。

液剤の成分が、「ぬりぬりガラコ ハヤデキ」はシリコーン系、「超ガラコ」はフッ素系と異なるため、効果の持続期間が異なります。シリコーン系はフッ素系に比べて耐久性は劣りますが、撥水したときの水の粒が大きくなるため、低速走行でも雨をはじきやすいという特長があります。
たくさんの種類があるので選びきれないかもしれませんが、自分に合ったガラコを見つけていただければうれしいです。

――ミストやスプレータイプもあるんですね。どういった方におすすめですか?

洗車機をよく使われる方には、濡れたガラスに吹きかけてタオルで拭くだけの「ミストガラコ」がおすすめです。塗り込みも乾燥の手間もなく、洗車のついでに使えますね。

ウィンドウウォッシャー液に撥水効果をプラスした「ガラコウォッシャー」や、ワイパーゴムに濃縮したガラコを配合した「ガラコワイパー パワー撥水」は、ガラコと一緒に使っていただくことで撥水被膜が長持ちします。他にも、ガラスコーティングだけでなく油膜も落とせる「ガラコQ」やガラスヘッドライトなどに使える「ガラコBLAVE」などもあります。

――いろいろなタイプがありますね。突然の「困った」シチュエーションで使えるアイテムはありますか?

スプレーをして3秒間ワイパーをかけるだけでコーティングできる「ダブルジェットガラコ耐久強化」は、急な雨で視界が悪いときにも便利です。また、冬の時期はスプレーするだけでコーティングしながら霜や氷を溶かしてくれる「解氷ガラコ」があると便利ですよ。

コーティング効果をより発揮するには?

――「ガラコ」を使う上での注意点を教えてください。

まずは、ガラス表面の油膜や汚れを落としてから施工を行うことが大切です。コンパウンドなどの研磨剤が入った専用クリーナーで落としてからコーティングを行うことで、撥水効果や耐久性に差がでます。施工後のメンテナンスとして、「ガラコdeクリーナー」のように、ガラスのクリーニングとコーティングを同時にできるアイテムを使っていただくのもいいかもしれません。

――施工に適した天気や気候はありますか?

日差しの強い夏場の施工、炎天下の中での作業は避けてください。液が乾いてこびりつき、拭き取りがうまくいかずにムラになってしまうことがあります。ただし、ガラスが濡れていても使用できるスプレータイプは、いつご使用いただいても問題ありません。
また「超ガラコ」の場合は、完全に被膜を定着させるまで基本的には12時間以上濡らすことができないので、雨が降りそうなときには施工を避けていただくことを推奨しています。

――ありがとうございました。

種類の豊富な「ガラコ」シリーズだからこそ、施工の頻度やかける手間に合わせて使い分けができそうですね。雨の日などの視界の悪い中での走行は、事故などにもつながります。気持ちよくドライブするためにも、日頃のケアを大切にしたいものです。

(取材・文:橋本結花 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]

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