警察車両をモデル化するミニカーメーカー「ヒコセブン」のこだわり

大小さまざまなメーカーが存在し、多種多様な製品が送り出されている日本のミニカー業界。その中でも、警察車両を中心に製品化し、ミニカーファンからの評価も高いのが、株式会社ヒコセブンです。そこで、同社代表取締役の原島行雄さんに、警察車両ミニカーに関するこだわりを聞きました。

マーチのパトカーからシリーズがスタート

同社はミニカーショップの運営からスタートし、現在も輸入ミニカーなどを扱っていますが、警察車両に関しては自社での企画製品です。まずは、なぜ警察車両の製品化を始めたのか、その経緯を聞いてみました。

「もともとオリジナルブランドを持ちたいという思いがあり、大手がまだやっていない国産車のレーシングカーなどをモデル化しましたが、2004年にどこからとは言えないのですが『日産・マーチのパトカーをモデル化しないか』とお話をいただき、そこから岩手県警、静岡県警のマーチのパトカーをモデル化したのが始まりです」(原島さん)

こうしてスタートした警察車両は、「RAI'S」のブランド名でシリーズ化され、多くのファンに支持されるように。製品の一つひとつには、同社ならではのこだわりが詰まっています。

「当社のRAI'Sシリーズが出るまで、パトカーのミニカーといえば、架空の車両をモデル化したものがほとんどでした。たとえば、日産・スカイラインのボディを白黒に塗り分けて、警視庁の文字を入れるといった具合です。しかし、当社では実在する車両だけをモデル化しています。これまでに200種類以上の車両をモデル化していますが、すべてが実際に存在した車両です。実在する以上、各県警文字の配置や形、所属など可能な限り再現するようにしています」(原島さん)

コールサインのフォントにもこだわり

同社のラインナップを見ていると、モデル化する車種も気になるところ。素人考えでは、日産GT-RやホンダNSXといった車種が人気なのは? と思ってしまいますが、トヨタ・クラウンを始めとしたセダンの方が人気は高いそうです。

「通常のミニカーではスポーツカーの方が人気ですが、パトカーではどちらかというとセダンの方が人気です。街中でよく見かける車種の方が、パトカーとしてのイメージが強いのではないでしょうか。モデル化に際しては、お客様の声や現職の警察関係者、OBの方など、いろいろな方のお話をお聞きして決めています」(原島さん)

そういった経緯もあり、実車再現にはかなり力を入れているそう。特に要となるのが文字の部分です。

「パトカーに表記されるコールサイン(天井に書かれている文字)は、各県警で文字のフォントがまちまちです。監修はすべて社内で行っておりますが、統一性がないので毎回、確認しなければならず、苦労しています」(原島さん)

ほかにも、「CARNEL」というブランドでは消防車両の、「islands」ブランドで陸上自衛隊車両の展開もしています。スケールはすべてミニカーの基本形といわれる 1/43です。もちろん、そのこだわりは警察車両と同様。もし、精巧なパトカーや消防車のミニカーを手にしたら、それはヒコセブンの製品かもしれません。

▼株式会社ヒコセブン
https://www.hiko7.com

▼HIKOSEVEN PLUS
https://www.hiko7plus.co.jp

(取材・文:斎藤雅道 編集:木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]

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