主力はコンパクトSUV。シザーズドアのオープンSUVも。インドのモーターショーってどんなクルマがあるの？

インドの首都デリーで2年に一度開催される「デリーオートエクスポ」は、インドで唯一の国際モーターショー。今年は2月7日から一般公開されました。
実は、インドは世界で4番目に大きな新車マーケットを持つ国（2018年実績で中国、アメリカ、そして日本の次）。しかも経済発展によりさらなる成長も期待できます。インド国内の自動車メーカーである「タタ」や「マヒンドラ＆マヒンドラ」はもちろん、インド市場を狙ってモーターショーにブースを展開しシェア拡大を目指す国外メーカーも多いのです。

そんなインドのモーターショーで公開されたクルマを見てみましょう。

世界第4位という大きなマーケットのインドにおいて、乗用車の約5割というとシェアを占める“巨人”が「マルチスズキ」。現地企業とスズキの合弁会社で、インドの人たちの間で抜群の人気を誇っています。

そんなマルチスズキがモーターショーで世界初公開したのが、「Concept FUTURO-e（コンセプト・フュートゥロ・イー）」というクーペスタイルのSUV。スズキの最新デザインテイストを採用し、インドの拠点でデザインしたそうです。パワートレインはモーター。この車両は市販を前提としていないコンセプトカーですが、世界的なトレンドとなっているスタイリッシュなSUVをインドでも流行らせたいという意気込みが感じられる一台です。

市販する小型SUVを世界初公開したのがフォルクスワーゲン。新興国向けにラインアップしている「TIGUN（タイグン）」の新型をインドでお披露目しました。

インドの財閥系自動車メーカー「タタ」が初公開した「HBXコンセプト」。展示車両はまだ市販車ではなくショー用のモディファイが施されていますが、タタは「生産の準備ができた」とコメントしています。

韓国メーカーも、成長が予想されるインド市場へ期待を寄せモーターショーにも広いブースを展開。「ヒュンダイ」と並ぶ韓国ブランド「KIA（キア）」は、デリーオートエクスポで新型SUVのコンセプトモデルを世界初公開しました。それが「SONET CONCEPT（ソネット　コンセプト）」。2020年後半にインドで市販モデルを発売するそうです。

インドの自動車メーカーである「マヒンドラ＆マヒンドラ」がお披露目したコンセプトカーの「FUNSTER（ファンスター）」は、なんとSUVのスポーツカー。オープンボディーでフロントウインドーが小さな「ロードスター」で、ドアは上に開くシザーズドア。それでいてSUVというのが斬新ですね。

こうして各社が力を入れた世界初公開車両を並べてみると、とにかく「SUV推し」だということが伝わってきます。しかし、実際のインドの道路でSUVが多いかといえば、今はまだそうではありません。
しかし、インドは路面の悪いところも多く、雨が降って水がたまることもある。そんな場所だけにSUVとの相性が良いのかもしれませんね。

（文：工藤貴宏　編集：奥村みよ＋ノオト）

＜関連リンク＞
デリーオートエクスポ2020　公式サイト
http://www.autoexpo-themotorshow.in/

[ガズー編集部]