メルセデス・ベンツ 600･･･圧倒的な存在感！グリルが立派なクルマ特集

クルマの個性は顔に出る！ 今回はフロントまわりに印象的な形のグリルを据えた、国内外の個性派モデルをピックアップ。週替わりで紹介します。

昭和天皇の御料車にも採用された戦前のグローサー・メルセデスこと770／770Kの再来といわれた超ド級のフラッグシップ。1963年に誕生し、グローサー同様に世界中の王侯貴族や富豪に愛用された。

スリーポインテッドスターが鎮座する立派なグリルを持つボディーは長短2種あり、5座／6座のリムジーネ（サルーン）はホイールベース3.2mで、全長5.5m超。7座／8座のプルマン（リムジン）はホイールベース3.9m、全長6.2m超という長大なもので、注文に応じて6ドア仕様やルーフ後半がソフトトップになったランドーレット（写真）なども作られた。

パワーユニットはメルセデス初となるV8エンジン（6.2リッターSOHC）で、最高出力250ps、最大トルク51.0kgmを発生。足まわりには自動車高調整機能付きのエアサスペンションが採用された。各種コントロール系やアクセサリー類には電動の装置が導入されたが、ウィンドウの開閉やドアロック、後席のリクライニングなどは油圧で作動した。巨体と豪華装備により車重はリムジーネで2.5tに達したが、最高速度205km/h、0-100km/h加速9.5秒というスポーツカー並みのパフォーマンスとハンドリングを実現していた。

[ガズー編集部]