【連載全16話】第11話 リンカーン・ヴェルサイユ…地名が車名になっているクルマ
いったいどんな理由で付けられたのか? 今回は、国内外の地名がそのままモデル名やグレード名になっているクルマ、16車種をピックアップ。週替わりで紹介します。
リンカーン・ヴェルサイユ
ゼネラルモーターズ(GM)のキャデラックと並び称されるフォードの最高級ブランドであるリンカーンの“小さな高級車”。この連載の第8話で紹介したキャデラック・セビルの成功に触発され、1977年にリリースされた。ヴェルサイユはルイ14世が建立した宮殿で知られるフランス北部イブリーヌ県の県庁所在地。命名はその高貴なイメージにあやかったのだろう。
その成り立ちは、全長5m前後にダウンサイズされたラグジュアリーコンパクトカーであるフォード・グラナダ/マーキュリー・モナークをベースにリファインを施し、リンカーン風のルックスと豪華な装飾を与えたもの。ロールス・ロイスを思わせるグリルやスペアタイヤのカバー風に盛り上がったトランクリッドなどのクラシックな意匠は、コンチネンタル マークVに倣っていた。エンジンは当初5.7リッターのV8だったが、1978年から5リッターに縮小された。
市場では静粛性と乗り心地は評価されたものの、各部の仕上げはライバルのセビルに及ばないといわれた。そうした声はセールスにも如実に表れ、デビューした1977年の生産台数はセビルの4万5000台強に対して1万5000台強と約3分の1にとどまった。それ以降も差は一向に縮まることなく、1980年には生産終了。一代限りでその名は消えた。
[ガズー編集部]
【連載全16話】地名が車名になっているクルマ特集
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