マツダ・ファミリア アスティナ…リトラクタブルヘッドランプのクルマ特集

パタパタとまばたきするようなアクションが印象的だった、リトラクタブルヘッドランプのクルマたち。その中から、記憶に残る国産車を紹介します。

マツダ・ファミリア アスティナ

1989年に登場した7代目ファミリア。ボディー形式は、先代にあったカブリオレが消滅し、3ドア/5ドアハッチバックと4ドアセダンというラインナップだが、それぞれの個性が明確化された。同じハッチバックでもオーソドックスなスタイルの3ドアに対し、アスティナのサブネームを冠した5ドアは車高が低められ、やはり低いノーズの先端にはリトラクタブルヘッドライトを装備。インテリアも専用デザインで、スペシャルティーカーの香りが漂う5ドアハッチバッククーペという趣だった。

パワーユニットは1.5リッター直4 SOHC、1.5リッター直4 DOHC、1.6リッター直4 DOHCの3種類。駆動方式はFFのみで、3ドアハッチバックや4ドアセダンに追加設定された4WDは用意されなかった。半年ほど遅れて販売店違いの双子車となるユーノス100が登場するが、こちらにはDOHCの1.5リッターまたはアスティナにはない1.8リッター直4 DOHCエンジンが搭載された。

欧州では好評だったといわれるアスティナだが、国内市場では地味な存在で、ユーノス100ともども1代限りで消滅。そのコンセプトは1994年にデビューしたランティスのクーペに受け継がれたといえるが、ランティスにリトラクタブルライトは採用されなかった。

[ガズー編集部]