機は熟すのか?未勝利から2連勝で監督の目指すものは… ~SUPER GT第5戦現場レポート~

いつか書こうと考えはじめて、実は半年くらい経っているんですが、みなさまこんにちは!熱い、暑い富士500マイルの現場から帰還。

原稿を書き終えないと次の現場が迫っていますので、大変なのもわかってますが、せっかく書いた原稿は、これは書きたかったことじゃないので全部削除…とため息からのスタート、嗚呼…。

慌ただしい現場の空気感は、ピリピリの中にも慣れてくると、このチーム良い感じ、何か不具合ある?と勝手に感じるようになります。それが間違いであったとしても、自分のセンサーに従うしかない…(笑)。

とても今、変化を感じているチームがあります。勝ったからではなくね。書こうかずっと迷っていたところ…。それがSUPER GTの6号車の“チームル・マン”です。

チームの中が一新というより、何年もなかなか体制が落ちつかなかったチームでもあります。人の出入りもぶっちゃけ激しかったりしました。昨年は山田健二エンジニアが急逝し、どうなるのだろうと思っていたら、やっぱり体制はガタガタ…。成績も低迷しました。

SUPER GTのカテゴリーではそこそこの戦績を残してきただけに、また一からというよりゼロからなのかなと思った昨シーズン、今年は大きな柱が変わりました。

ドライバーとエンジニアです。ドライバーは大嶋和也選手の相棒がクルクル変わってますけど、この動きで、さて、どう変わるんだろうと注目でした。

オフシーズン、今年の相棒は速いらしいと大嶋選手のSNSでそんなテキストを見たような? 監督は、脇阪寿一。現役を退いても話題が多くその一挙手一投足が注目の的の彼は、監督業4年目を迎えました。

監督自身は、ドライバーで3度もチャンピオンを獲得。そのうちの2度は、私もそばで見ていました。ミスターSUPER GTですね。大人気いまだに。

監督自身も良い時も悪い時ももちろんあって、レースに関してはどんなことを考えているか、私は帯同しているうちに、なんとなく心の内もわかるようになった気がしていました。

当時のこと、なんとなくね。わかってるでしょ!ってコメントくれないで帰ったこともあったしね(笑)。そんなことを思い出すと、3年間で未勝利の焦りもあっただろうなぁと最近は思っていました。自分が走る訳ではないので、余計にもどかしいだろうと。

第3戦の鈴鹿。シーズンのスタートを出遅れたLEXUS勢は、ランキングトップの38号車をのぞきハンデもライバルたちと比較して軽かったりで必勝モードでした。

そこで良い流れとなったのが、表彰台をつかんだ3台です(#36 #37 #6)。この流れのまま、タイでも大暴れでした。そして、6号車はとうとう初優勝をつかみとりました。かっこいい勝ち方でしたよね。わからない方、ググッてくださいませ。

脇阪監督は、タイで勝ったことに関しては、うれしかったのは言うまでもないですが、やはり日本で勝つことに意義を見出していたようです。

そこ、そんなに?と、思いましたが、確かにファンにもスポンサーにも目の前で報告できますからね。タイまでそうそう行けないから、アピール度が全く違いますね。だから今回は、さらにうれしさ倍増な訳ですよね。

監督自身が、このチームの監督になったのは。もろもろの背景がありますが、以前のオーナーから監督自身がチャンピオンを獲った当時のチームに戻してくれとのオーダーがあったとのこと。つまりが常勝チームにするということが目標です。そう簡単にはいきません。

監督という立場のチームのとの関わり方は、チームによってだいぶ違います。現場をしっかり戦う監督。経営まで携わる監督とさまざま。脇阪監督は自らいろいろ背負った感があります。

彼の持っている古巣へのビジョンは広そうだし。現場で勝つことだけではなく、チーム作りということも視野に入れているのは間違いないですね。ただその目的の前に、まず一勝が欲しいというのが、今シーズンだったと思います。新しいことが始まる際の起爆剤、必要。

がむしゃらに勝ちたいと思っていたとのことですが、シーズン途中からしっかりクルマを作って勝ちにいくというスタイルに変化したとも語り、新しい波でチームのレベルや士気が上がったということも確認できますね。要求できる体制になったんだなと。そして、第3戦鈴鹿でつかんだ手ごたえはチームに戦闘力を与えたなってね。

1回勝つってそういうことだと思います。自信が結果というカタチになりますし。強いチームになったと監督はおっしゃっていましたが、たとえばメカニックの成長は、タイラウンドのレース中、前を行くトムスをピット作業で逆転するシーン。まさにカタチとなって現れました。記憶に新しいですね。

チームの理想は、自分がアンドレ・ロッテラー選手と組んでいたトムス時代なんですって(2006年から2010年)。トムスだって、あれだけ勝てる時期は、なかなかないと言ってましたから、当時のあのチームも巡り合わせだったと思います。

ほんと強かった。脇阪監督は、そこが目標とのことです。あの頃の現場は、勝っても負けてもよく泣いたなと(笑)。今思えば、私にとっても心のよりどころでもあったと感じますね。いろいろあったね。

スマホで撮ったのが残念ですが…
スマホで撮ったのが残念ですが…

とても気になったこの背中…。金曜日の設営日にパチリとやりました。なぜかすごーく気になりました。後付けに聞こえるかもしれないけど、あれ?と何か感じました。何なのかは、いまだにわかりませんが。タイでの優勝Tシャツをスタッフが着ていました。

久しぶりの勝利だったから、さぞかしうれしかったのだろうという気持ちで眺めていましたが、そんな軽い気持ちではなく、何かこのシーンが訴えてきた気がして慌てて撮りました。超能力者でもないけど、意味不明ね、ごめんなさい。

今回、16ポイントリードのランキングトップ保持。でもね、でもですよ…、でも喜ぶのはまだ全然早いです。これまでギリギリでタイトルを逃しているのがこのチーム。

もちろんチームの中身はずいぶん変わってますけどね。残りのレース、慎重に参りましょう。マックスのウェイトハンデで残り厳しいレースとなりますが、手堅くいってください。他の同志ライバルもガンガンにきますからね。先は全く読めません。

そうそう、今回の第5戦富士500マイルレースで審議対象になったセーフティーカーラン中のピットインの疑い。SC提示前という裁定でセーフでした。

これ、SCの提示が出る2秒前だったそうです。今さら、審議の結果が出ているものに対していうのもなんですが。お伝えしておきますね。

今回の表彰台の下で沸き起こった寿一コール。主役はドライバーだけど、監督がこの人だからほんと仕方ない。

もし、チャンピオンに輝いた際には、ドライバーの名前も呼んであげてくださいませ。いや、何度もタイトルを獲得する偉大なドライバーになれば、自然と呼んでもらえるのかな?

いよいよ今シーズンが折り返しました!早速、SUGO公式テストが週末にあります。最後までバチバチにやりあって盛り上がって参りましょう!ではまた!

(写真:折原弘之 / テキスト:大谷幸子)

[ガズー編集部]

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