ディーラー社員メカニックチームとして15年!お客様へ還元できるモータースポーツ活動を展開中! ~大阪トヨペットグループ「OTG MOTOR SPORTS」~

10年ぐらい前でしょうか?大阪トヨペットグループ(以下、OTG)のスタッフさんと、サーキットで初めてお目にかかったのは…。お会いする度に、モータースポーツ活動をどんどん広げていかれ、今や私も携わっているSUPER GTというプロフェッショナルな現場で、その活躍を見守り続け今年で7年目のシーズンを迎えましたね。

早いですね。モータースポーツ部を立ち上げ、熱心に活動をされているのは存じ上げておりましたが、年々チカラをつけ、昨年のSUPER GTオートポリスラウンドで、久しぶりの優勝、今のクルマLEXUS RC F GT3で初勝利しました。今年は、昨年まで在籍した宮田莉朋選手をGT500クラスへ送り出し、河野駿佑選手を迎え、タイヤはミシュランタイヤへとスイッチ、新たな体制で高みを目指します。

OTGのモータースポーツ活動は、15年に渡ります。2005年アジアクロスカントリーラリーに片山右京氏と2年参戦、パリダカールラリーにも参戦しましたが、世界情勢を鑑み撤退。ヴィッツレースなどの国内へと活動をシフトしました。

2011年~スーパー耐久 ST3クラス(OTG モータースポーツ)
2014年 SUPER GT GT300クラスへBMW Z4にて参戦(エントラントをLM corzaと改名)
     鈴鹿1000kmで優勝(飯田章/吉本大樹組)
2015年 LEXUS RC F GT3 × ヨコハマタイヤ(飯田章/吉本大樹組)
2018年 ドライバー変更(吉本大樹/宮田莉朋組)
2019年 ダンロップタイヤへスイッチ
2020年 ドライバー変更(吉本大樹/河野駿佑)ミシュランタイヤへスイッチ

その他の国内モータースポーツにも活動を展開してまいりましたが、今季は、SUPER GTとGR 86BRZレースに参戦します。

こちらのチームの特徴は、メカニック、チーム運営をディーラーの社員で構成されているということです。昨今、ディーラーさんの人材育成でチームを立ち上げることは珍しくなりましたが、ずっと体制を変えずに国内のトップカテゴリーで頑張っていらっしゃること、うれしいですね。

会社が福利厚生として立ち上げたモータースポーツクラブには、モータースポーツが大好きな方々が所属されているそうです。そこで活躍が目に留まりレース部隊へ…という方も。グループ全体の1300人の中から、モータースポーツに関して長けている精鋭が集まってできたチームとも言えますね。みんな大好きなんでしょうね、モータースポーツ。

社内のレーシングチームに加入するまで、具体的にどんな道程を辿って来たのか、2月に開催されたイベント「大阪オートメッセ2020」にお仕事でいらしていた社員メカニックさんに伺ってみると、社員ドライバーのオーディションに合格したけれどもドライバーにはなれず、メカニックとしてこのチームに引き入れてもらったという方。また、ご自身もカートをされていて、GTメカニックになりたいという夢に辿りつくために、まず普通のクルマを知らないとダメだと思い、専門学校に行って勉強し、たまたま入社したと同時にモータースポーツ部ができたというタイミングで、この仕事に就かれたという方もいらっしゃいました。

2011年にモータースポーツ活動を本腰入れてやろうと、「モータースポーツ部」を立ち上げたOTG。レースの現場で得た見識や技術をディーラーとしてお客様へ還元していくこと、また知的財産を蓄積していこうということも目的の一つです。

旧車整備の再生プロジェクトも始まっているそう。2000GTのバラバラなものを買ってきて、メカニックたちとレストア。50年前のクルマを修理に持ち込まれたときに、ディーラーとして「できません」とは絶対に言えない整備責任を果たすべく生まれたプロジェクトということです。気骨のあるプロジェクトですね。近かったらね、うちの70スープラも面倒見て欲しいです、はい。

また社員対象のドライビングスクールを運転のスキルアップのために展開したりと、モータースポーツに関する活動は多岐に渡っています。スクールの講師には、レーシングドライバーを招いていっているそうですよ。

それと、クラブやこの部門は、クルマに興味があるからこそ入社した社員のための会社にいる”楽しみ”として、前述した福利厚生という意味合いもあるそうです。自分の会社がモータースポーツに関わっているということは、モータースポーツ好きな社員にとってはうれしいポイントでもありますよね。リクルート的にも、就活の際に考える学生さんいると思います。

吉本大樹選手(向かって右)と河野駿佑選手(向かって左)
吉本大樹選手(向かって右)と河野駿佑選手(向かって左)

そしてこちらのお二人。今季、SYNTIUM LMcorsa RC F GT3を駆り、SUPER GT GT300クラスに参戦する吉本大樹選手と河野駿佑選手です。先般のSUPER GT岡山公式テストでコメントをいただきました。吉本選手には、河野選手のこととチームのこれまでを。河野選手には、チームへ加入しての思いを伺いました。どうぞ。

吉本大樹選手:河野選手のこととチームのこれまで
駿佑(河野選手)は、ずっと自分の関わるレースに帯同していたりと、ずいぶん前からよく知っています。今季は若手が多く参戦するさまざまなカテゴリーに参戦するので、引き出しを増やせればいいなと思っています。とても優しい性格です。今後、昨年の宮田莉朋選手と比較されることは必ずあるので、それには打ち勝っていって欲しいですね。彼のお父さんがエンジニアをしている4号車(谷口信輝/片岡龍也組)には、データエンジニアとしてお世話になっていました。コース上では彼らに対しても、もちろんみんなに対してもファイターとなって、早く戦力として頑張って欲しいです。

このチームは、SUPER耐久からSUPER GTへの道筋ができて、2013年の年末にバタバタ動き始めてできたチームですね。OTGのみんなの学びの部分でとても良いとは思いますが、SUPER GTのレベルは高いので沢山の苦労を経験しました。ディーラー素人集団だったのを、プロを招いて良い意味で厳しくチームを鍛え、今やチームが細かいディテールにこだわるくらいに成長しました。必要ないかもしれないけど、毎回クルマを全部ばらして丸裸にして…、メカニックたちには良い経験になったと思います。RC F GT3のクルマが出てきて、さあ頑張るぞ!と飛躍するためにみんなで踏ん張ったけど、同じクルマでよそのチームは勝ちまくり…、それもまた辛かったですね。

どうにか昨年、一勝できて良かったと思います。ただ、天候が荒れた展開で勝てたレースでもあるので、今年はそのラッキーがなくても勝てる体制をつくりたいです。我々、過去3シーズン、全部違うタイヤメーカーを使っています。ヨコハマさん、ダンロップさんも頑張ってくれました。タイヤを換えることで、クルマのセットアップも全部変わってしまいます。ミシュランさんとまた一からのスタートなので、今はまだ模索している段階ですね。同じミシュランを履いているGT300クラスのチームもあるので、少しそわそわですが頑張ります!

河野駿佑選手:チームへ加入しての思い
SUPER GTドライバーになり、チームの体制発表の前にトヨタ自動車のリリースに名前が載っているのがうれしかったです。鈴鹿のメーカーテストで初めてドライブして、少しずつ実感が沸いてきました。
4輪のハコ車はこれまでさまざまなカテゴリーで経験はありますが、すべてスポット参戦。このチームには、昨年11月のSUPER GTとDTMの交流戦の際に併催だったGT300クラスのレースでご縁ができました。吉本選手を含め、みなさん知っているメンバーですので、今年の一回目のテストからメカニックのみなさんの名前もわかる環境ですので、レースのことに集中もできますし、チームの雰囲気も良いです。GT3車両の経験はありますが、LEXUS RC F GT3は初めて。自分の経験の足りない所は、吉本選手に細かな所まで教えていただいています。吉本選手は、いろんな意味で(笑)とても面倒見が良くて、よくしていただいています。GTデビューの年に、こんな良い環境で乗ることができるのは、非常に恵まれていると思っています。今季、ミシュランタイヤがGT300クラスに戻って来ましたが、総合的にレベルアップできるよう頑張りたいと思います。

ありがとうございました。とてもフレンドリーなチームなのは、以前から知っていました。
苦労も傍らからですが、見てきました。吉本くんと駿くん、吉本くんのお兄さんっぷりがピットで見ていなくても目に浮かびますし、チームスタッフのみなさんがどんどんプロになってきたのもわかります。
昨年久しぶりに優勝したときも、祝勝会はとんでもなかったのではないかと妄想。新しい体制の中、タイヤ戦争も一からのスタート。SUPER GTでの進化の具合を見届けたいと思います。みなさん!頑張ってくださいね!
 

(写真:折原弘之 / テキスト:大谷幸子)

[ガズー編集部]

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