【トヨタ WRC】第2戦2日目、 エバンスが3ステージ連続ベストタイムで首位を堅持 オジエは総合3位に浮上、ロバンペラは総合4位につける

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)

2月15日(土)、2020年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの競技2日目デイ2が、スウェーデンとノルウェーを舞台に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(ヤリスWRC 33号車)が首位を堅持。デイ1総合4位のセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(17号車)は総合3位に順位を上げ、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車) は総合4位につけました。

ラリー・スウェーデンのデイ2は、デイ1と完全に同じステージ構成となり、トルシュビーのサービスパークを基点に4本計63.68kmのSSが行なわれました。前日の金曜日は早朝気温がマイナスに下がりましたが、土曜日はプラスとなりました。また朝にかけて数センチの降雪がありました。さらに、デイ1で多くのラリーカーが走った影響もあり、前日とはやや異なる路面コンディションでの戦いになりました。

デイ1で総合2位のライバルに8.5秒差をつけて首位に立ったエバンスは、デイ2でもその速さを維持し、4本のSSのうち、全長2.8kmと距離が短い最後のSS16を除く、3ステージでベストタイムを記録。リードを17.2秒に拡げ、ラリー・スウェーデン初優勝に向けて大きく前進しました。また、ロバンぺラとオジエは激しい総合3位争いを展開し、最後のSS16で2番手タイムを記録したオジエが総合3位に浮上。ロバンペラはオジエと僅か0.5秒差の総合4位で1日を終えました。

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<<ラリー・スウェーデン デイ2の結果>>

1 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン(トヨタ ヤリス WRC) 1h00m38.9s
2 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +17.2s
3 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) +28.8s
4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ ヤリス WRC) +29.3s
5 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (フォード フィエスタ WRC) +34.7s
6 ティエリー・ヌービル/ニコラス・ジルソー (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +39.2s
7 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +49.7s
8 テーム・スニネン/ヤルモ・レーティネン (フォード フィエスタ WRC) +1m14.8s
9 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリスWRC) +1m37.4s
10 ヤリ・フッツネン/ミッコ・ルッカ (シュコダ ファビア R5 Evo) +3m39.1s

(現地時間2月15日17時30分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)

チームコメント

<<トミ・マキネン (チーム代表)>>
明日は長いステージが1本残っているだけなので、見守る立場にある我々はかなり緊張するでしょう。とはいえ、エルフィンはとても落ち着いているように見えますし、セルフコントロールができていると思うので、全く心配していません。今日の彼は他と違うレベルで走っていましたし、クルマに対する自信が増し、どんどん強くなっています。明日のパワーステージで最大ポイントを狙いにいくかどうかは、彼とスコット次第です。セブとカッレの戦いはかなり緊迫していますが、背後の選手とのタイム差は少なくスローダウンする余裕はないので、いずれにせよプッシュして走ることになるでしょうし、好きに走ってもらうつもりです。

17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)
17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)

<<セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 17号車)>>
悪くない1日でした。朝のステージタイムは良かったのですが、3本目はそれほどではありませんでした。しかし、それさえ除けば良い1日だったと思います。クルマのフィーリングはとても良く、いろいろなセットアップを試し、走るたびにクルマに対する理解を深めています。明日のパワーステージは、もちろん非常に重要です。カッレとは僅差ですし、他のライバルとの差も決して大きくないので、リラックスすることなどできません。明日はコンディションがかなりトリッキーになると思いますが、最後まで攻め続けなくてはなりません。

17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)
17号車(セバスチャン・オジエ、ジュリアン・イングラシア)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)

<<エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)>>
今日もいい1日になりました。状況を上手くコントロールできたことを嬉しく思います。クルマのフィーリングは本当に素晴らしく、バランスにも満足しており、自信を持って運転できています。朝の2本はとても良いステージでしたが、3本目はややトリッキーでした。路面は少し軟らかく、滑りやすいアイスや雪が多くありました。最後のステージは非常に荒れていましたが、問題なく走り切りました。明日はコンディションがどうなるのか予想が難しく、様子を見る必要があります。気温が上がりかなり難しいコンディションになりそうですが、今日までの2日間と同じように良いリズムを掴めることを期待しています。長いステージですが、冷静さを保ち、これまでと変わらない走りをする必要があります。

33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
33号車(エルフィン・エバンス、スコット・マーティン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

<<カッレ・ロバンペラ (ヤリスWRC 69号車)>>
今朝は良いフィーリングを感じていましたが、タイヤにやや負担をかけ過ぎてしまい、上手くマネージできませんでした。その結果ステージ終盤にスタッドが抜けてしまい、タイムを失ってしまいました。しかし、クルマのセットアップを少し変えたところアンダーステアが軽減して前輪にかかる負担が少なくなったので、3本目のステージは上手く走れました。最後のステージは路面がかなり荒れていて、今まで体験したことがないようなコンディションでした。明日のステージに関しては、他の選手との経験差が大きいため難しいとは思いますが、ベストを尽くして走ります。

69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)
69号車(カッレ・ロバンペラ、ヨンネ・ハルットゥネン)

次回のイベント情報

競技最終日となる2月16日(日)のデイ3は、サービスパークを基点に、北側に広がる「リケナス」のステージを本来2回走行する予定でした。しかし、気温の上昇や降雨による路面コンディションの悪化が予想されるため、1回目の走行がキャンセルとなり、2回目のSS18のみ行われることになりました。最終日唯一のステージとなったSS18は、トップ5タイムを記録した選手に対し、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されています。SSの全長は21.19km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は121.20kmとなります。

[ガズー編集部]

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