【VW ポロ 海外試乗】これ1台でOK!なクルマになりました…竹岡圭

VW ポロ 新型
『ゴルフ』か『ポロ』か…。もはやパッと見たら見分けがつかないくらい立派になったと思ったら、なんと4世代目のゴルフとほぼ同じサイズなんだそうです。MQBプラットフォーム第2弾。新しいコンパクトカー用のMQBプラットフォームの採用で、これ1台でOKというオールマイティ性はグーンと高まりました。後部座席然り、荷室スペース然り。パーソナルユースを超えて、ファミリーカーとしても使えるレベルです。

インテリアにもダッシュボードがカラーパネルとなるなど、これまで自分だけのオリジナルの1台という感覚が薄かったポロに、個性の演出や所有することの満足感が加わった感じがします。レイアウト的にも、メーターと横並びの位置にナビ画面を持ってくるなど、情報増加多様化の時代に合わせ、コミュニケーションが取りやすくなりました。エアコンの吹き出し口とナビ画面の位置が入れ替わった感じなので、目に風が当たりにくくなって、コンタクトレンズが乾きにくいなんていう、個人的なメリットも享受できました。

日本にまず入ってくるのは1.0TSIエンジン95ps仕様ということですが、低回転域からしっかりトルクが出ていて扱いやすいものに仕上がっていました。7速DSGのフィーリングもますますアップ。ただし、アイドリングストップからの再始動の、音や振動やタイミングは、日本車の方が一歩上かな…という感じはしましたけど…。

どんな路面でも4輪がしっかりと捉えていく、しなやかな足回りはお見事で、幅広い層に安心して乗ってもらえる最新鋭安全装備も万全。エントリーモデルだからこそしっかり作るというVWの信条を、きちんと盛り込んだクルマ作りがされていましたので、是非来夏をご期待ください!

輸入車が苦手とされているユーティリティ性の高さはもちろん、ロードノイズなどの静粛性も高まって、みんなでゆっくり寛ぎながら、ロングドライブに出かけたくなること請け合いです。ただし、ひとまわり大きくなりますので、これまでのサイズじゃないと車庫に入らない!という方は、熟成された現行モデルへお急ぎを。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

竹岡圭|モータージャーナリスト・タレント
「クルマは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走って」を実践する女性モータージャーナリスト。テレビのバラエティ番組から、官公庁の委員まで、硬軟幅広く携わっている。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々のレースに参戦、現在は全日本ラリー選手権にチャレンジ中。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)副会長。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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