【メルセデスAMG A35 新型試乗】走りは見かけ通りダイナミック!面白いように曲がる…島崎七生人
◆「45シリーズ」に次ぐヤンチャなモデル
新しいメルセデスAMG 35シリーズの端緒を切るモデル……。リリースの文面で端緒を“開く”ではなく“切る”としているところが、いかにも勢いのある高性能車の紹介文らしい。「45シリーズ」に次ぐ、平たくいうとヤンチャなモデル、それが『メルセデスAMG A35 4MATIC』である。
試乗車は「Edition 1」と呼ばれる導入記念のグレードだった。1405mmの低めの車高はベース車と共通だが、何しろ写真のとおりタダ者じゃないアピアランスが目を惹く。
とくにルーフ後端に装着されたウイング状のスポイラーやフロントバンパー部のエクステンションパーツ(外からビス止めされているのがわかる!)、ボディサイドとドアミラーハウジングのデカールなどが凄みを効かす。また足元は19インチのタイヤ&ホイールで、ホイールの隙間からAMGロゴ入りのブレーキキャリパーと“穴開き”の大径ブレーキディスクが見える。デニムブルーのボディ色は専用だそうで、小粒だが迫力はその数倍といった存在感だ。
◆軽く空気が張りつめた感のある室内
ドアを開ければ、現代的な高性能車らしいデザインのバケットタイプのシートが目に飛び込んでくるが、もちろんランバーサポートを含め電動調節式で、ヒーター、メモリー機能もつく。ステアリングも凝ったデザインの専用で、ステアリングから手を離さずに操作可能な走行モード切り替えボタンも備わる。
今どきのクルマなので、内装が剥がしてあったりといったスパルタンさではなく、駐車支援のリアビューカメラなど装備は充実したものだが、迫力の外観に呼応させたピン!と軽く空気が張りつめた感のある、そんなイメージの室内空間となっている。
◆面白いように曲がってくれる
走りは見かけどおりにダイナミックなもの。搭載エンジンは2リットルターボ(306ps/40.8kgf・m)でこれに7速DCTが組み合わせられる。特性は柔軟性に富んだもので、流すような走りでもスムースだし、アクセルを踏み込めば間髪入れずに加速体勢に移り、胸のすくというより底なしの(!?)と表現したくなるような様でスピードを伸ばしていく。
もちろん走行モードを切り替えれば排気音も変化させながら、よりヴィヴィッドなパワーとアクセルレスポンスが味わえる。
乗り味は基本的に滑らかだがスポーツカー的に引き締まったセッティングなのは確かで、大きめの段差などは予知しておく必要がある。が、とくに気持ちいいのが旋回状態にあるときの面白いように曲がってくれるところで、前後トルク配分を100:0から50:50に可変させるという制御は、このクルマのハイパワーを無駄なく使い切れるように作用している。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
(レスポンス 島崎七生人)
新しいメルセデスAMG 35シリーズの端緒を切るモデル……。リリースの文面で端緒を“開く”ではなく“切る”としているところが、いかにも勢いのある高性能車の紹介文らしい。「45シリーズ」に次ぐ、平たくいうとヤンチャなモデル、それが『メルセデスAMG A35 4MATIC』である。
試乗車は「Edition 1」と呼ばれる導入記念のグレードだった。1405mmの低めの車高はベース車と共通だが、何しろ写真のとおりタダ者じゃないアピアランスが目を惹く。
とくにルーフ後端に装着されたウイング状のスポイラーやフロントバンパー部のエクステンションパーツ(外からビス止めされているのがわかる!)、ボディサイドとドアミラーハウジングのデカールなどが凄みを効かす。また足元は19インチのタイヤ&ホイールで、ホイールの隙間からAMGロゴ入りのブレーキキャリパーと“穴開き”の大径ブレーキディスクが見える。デニムブルーのボディ色は専用だそうで、小粒だが迫力はその数倍といった存在感だ。
◆軽く空気が張りつめた感のある室内
ドアを開ければ、現代的な高性能車らしいデザインのバケットタイプのシートが目に飛び込んでくるが、もちろんランバーサポートを含め電動調節式で、ヒーター、メモリー機能もつく。ステアリングも凝ったデザインの専用で、ステアリングから手を離さずに操作可能な走行モード切り替えボタンも備わる。
今どきのクルマなので、内装が剥がしてあったりといったスパルタンさではなく、駐車支援のリアビューカメラなど装備は充実したものだが、迫力の外観に呼応させたピン!と軽く空気が張りつめた感のある、そんなイメージの室内空間となっている。
◆面白いように曲がってくれる
走りは見かけどおりにダイナミックなもの。搭載エンジンは2リットルターボ(306ps/40.8kgf・m)でこれに7速DCTが組み合わせられる。特性は柔軟性に富んだもので、流すような走りでもスムースだし、アクセルを踏み込めば間髪入れずに加速体勢に移り、胸のすくというより底なしの(!?)と表現したくなるような様でスピードを伸ばしていく。
もちろん走行モードを切り替えれば排気音も変化させながら、よりヴィヴィッドなパワーとアクセルレスポンスが味わえる。
乗り味は基本的に滑らかだがスポーツカー的に引き締まったセッティングなのは確かで、大きめの段差などは予知しておく必要がある。が、とくに気持ちいいのが旋回状態にあるときの面白いように曲がってくれるところで、前後トルク配分を100:0から50:50に可変させるという制御は、このクルマのハイパワーを無駄なく使い切れるように作用している。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。
(レスポンス 島崎七生人)
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