【ルノー キャプチャー E-TECH 新型試乗】同じユニットでも“3車3様”の個性がある…中村孝仁

  • E-TECH HYBRIDを搭載するルノー キャプチャー(左)とアルカナ(右)
『アルカナ』、『ルーテシア』ときて、3台目のE-TECHハイブリッドユニットを搭載したのがルノー『キャプチャー』である。

ルーテシアこそチューニングに若干の違いはあるが、実はアルカナとキャプチャーのチューンは全く同じだと広報から聞いた。ところが乗ってみるとどうも違う。勿論重さだったり骨格だったりが違うから、乗り味にしても全く同じというわけではないのだが、何故か乗ってみるとキャプチャーの方がスポーティーでアルカナはよりどっしり高級感を感じる乗り味なのだ。

どちらもプラットフォームはCMF-B HSと呼ばれるもので、ハイスペック版(HS)のCMF-Bだという。2019年に登場したクリオ(ルーテシア)から使われているプラットフォーム。車重はアルカナの1470kgに対してキャプチャーの方は1420kgと50kgの差があるから走りの影響はどうもこの辺りが大きいのかもしれない。

レゴから生まれたトランスミッション
改めてメカニズムについて少しだけ話をすると、このE-TECHは日本に導入される輸入車で唯一のフルハイブリッドだということが特徴で、加えて同じフルハイブリッドでもドグクラッチを使って駆動を司る。このハイブリッドシステムを開発したのはルノーのエンジニア、ニコラス・フレマウ。

まず初めに強力な電動化のトランスミッションについて考え、クラッチレスのトランスミッションを作ったそうである。アイデアの端緒は息子が遊んでいるレゴだったという。しかも「レゴで作れるんならできるよね」というのが共通認識だったようなので驚きである。結果これほどユニークで良くできたハイブリッドが完成したのだから、つくづく柔軟な発想が大事であることを思い知らされる。何しろレゴから150もの特許が生まれたのだから。

ギアのチョイスができないのが泣き所?
それはともかくとして、キャプチャーの走りはアルカナよりも少し締まった乗り味に、相変わらずシャープな操舵感と高いロードホールディング性能を示してくれる。そうした性格はどうしても自らがギアを駆使して走りたくなる欲求を膨らませるが、複雑怪奇なトランスミッションの介在がどうしてもそれを許さないのはある意味でいえばE-TECHの泣き所と言っても過言ではない。

電気の走り出しはやはり極めてスムーズだし、そこからガソリンエンジンが顔を出す繋がり感も絶妙である。もっともアルカナほどの静粛性は持ち合わせておらず、やはりアルカナが上級モデルであることをこの部分では痛感する。

使い勝手に関しては既存のキャプチャーと何ら変わるところはない。ラゲッジスペースにしても前後席のスペースにしても全く同じである。ハイブリッドにしたことによるメリットは何と言ってもその燃費。22.8km/リットルは輸入SUVとしてはNo.1の燃費だという。実際に燃費志向の運転をせず、ごく普通に走らせても15km/リットル台をコンスタントに記録していた。残念ながらドライバーが任意でチョイスできるEVモードの設定はないが、搭載バッテリーからして、EVモードで走れても数キロだろうから敢えてそんなものはなくても良いのかなと思った。

内装はもう少し遊び心があっても良い
強いて個人的な希望を書かせていただくとしたら、キャプチャーの内装はもう少し遊び心があっても良かったのではないかと感じてしまった。比較的モノトーンに終始する内装は、もしかすると日本人のテイストに合わせてチョイスされたものなのかもしれないが、アルカナのようなお洒落なステッチや、カラーコーディネイトがあっても良いように感じた次第である。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
おすすめ度:★★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

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