見た目は古いけど中身は現代的!RB型エンジンを搭載して通勤にも使える日産・ スカイライン改

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見た目は古いけど中身は現代的!RB型エンジンを搭載して通勤にも使える日産・ スカイライン改

2017年04月15日 11時30分

近年、クラシックカー人気が熱を帯びていると感じることはないだろうか。事実、自動車を専門とした媒体以外でも、クラシックカーを話題にしている記事を目にすることがあるほどだ。

クラシックカーに対する熱量が上がっている中で、新車以上の輝きを取り戻すことも可能な「レストア」の重要性が上がっているのも事実だ。実際、フェラーリは2006年にレストア部門の「フェラーリクラシケ」を設立している。また、ランボルギーニは2015年に「ランボルギーニ ポロストリコ」を設立した。さらに、ポルシェやアストンマーティンなどの欧州の各自動車メーカーも、クラシックモデルに対してのサポートを積極的に行っている。

レストアといえば、工場出荷時のオリジナルの状態を尊重した上で、限りなくその状態に近づけていくことが王道ではないだろうか。その一方で、オーナー自身が好みのボディカラーなどを指定し、理想の形へと仕上げていくような手法もあるだろう。その他にも「レストモッド」という、クラシックカーに命を吹き込む新たな手法が存在感を増しているのも見過ごすことはできない。

「レストモッド」とは、回復するという意味のレストア(restore)と、修正するという意味のモディファイ(modify)を組み合わせた造語だ。レストモッドの一例として、クラシックカーを美しくレストアしつつ、最新のエンジンなどを移植することもある。より現代的な乗り味を持ち合わせつつ、クラシックカーを楽しめるように手を加える手法だ。

やはりクラシックカーである以上、トラブルが起こりやすいというネガティブなイメージがあることは否定できないだろう。もちろん、現代のクルマと比較すれば気を遣う部分は多いが、適切なメンテナンスを施せば、ある程度はトラブルを回避することも可能だ。そこで、エンジンなどを近代のものへ載せ替えることで、クラシックカー特有のデリケートな部分に気を遣う必要がなくなり、気兼ねなく愛車とのドライブを楽しむことができるようになるのだ。

今回出会った日産・スカイラインとしては3代目となるこの個体も、見た目こそ美しい4ドアの「ハコスカ」だ。しかし実際は、RB25型のエンジンを搭載した、まさに「レストモッドが施されたハコスカ」なのだ。

このハコスカのオーナーは現在39歳だという。18歳のときに自動車免許を取得してからすぐにこのハコスカを所有し、実に20年以上に亘って乗り続けているのだ。日産党であったという父親は、何台もの歴代スカイラインを乗り継いでおり、その影響で物心がついた頃から、スカイラインに対して魅力を感じていたという。オーナーが高校生のときに、レースでスカイライン GT-R(R32型)が大活躍をしていた。このときスカイラインの歴史に興味を抱くようになり、系譜を辿っていたところ、同じくレースで大活躍をしていたハコスカの存在に行き着いたのだという。やがて、自分もハコスカが欲しいという気持ちが芽生えていったそうだ。

さらに、高校までの通学路にクラシックカーを扱う専門店があり、並んでいたクルマを眺めているうちに、自然とスタッフの人とも親しくなっていった。スタッフとの雑談の中で「ハコスカが欲しい」ということを話していたそうだが、ちょうど自動車免許を取得したタイミングで、良さそうな個体が入庫したという連絡を受け、軽い気持ちで見に行った。それが、このハコスカと出会うきっかけになったという。

オーナーとしても、運転免許を取得していきなりハコスカに乗るつもりはなかった。しかし、実際に目にしたハコスカは、自分好みで手の届きそうな価格だったことから、思わず気持ちが傾いてしまったそうだ。結果として親を説得し、18歳にしていきなりハコスカを手に入れることになった。「自分の蓄えの中でやりくりできるのならば・・・」ということで、それほど反対されることもなかったようだ。

思わぬ形で所有することになったハコスカ。手に入れた当初は壊れてばかりだったそうだ。その後も「壊れては修理する」ことを楽しみながら乗っていたそうだが、手に入れてから10年目となる節目に大改造を施す決心をする。

エンジンをL型からスカイライン(R32型)などに搭載されるRB25型の自然吸気エンジンに載せ替え、ボディには溶接で様々な補強を加えるなどといった、想像するだけでも大がかりな大手術を施すことになった。このカスタムを施したのは、ハコスカやS30型の日産・フェアレディZのエンジンスワップなどを得意とし、コンプリートカーなどを製作している愛知県の「ロッキーオート」だ。

オーナーは元々、アメリカ車のホットロッドのようなカスタムカーのカルチャーにも関心を持っていた。アメリカでは盛んに行われるエンジンスワップを、日本車でもすることができたらカッコイイと感じていたそうだ。しかし、この種のカスタムの概要を理解していたとしても、10年も乗り続けた愛車に溶接でボディ補強を行うというのは大きな決心が必要だっただろう。

そして大改造により生まれ変わったハコスカは、走りが段違いに変化したそうだ。ボディ補強などの恩恵により、直進安定性やコーナリング時の安定性も向上し、さらに買い物や通勤にまでこのハコスカを使用しているのだそうだ。

ボディカラーは、プレスラインが際立つように、ハコスカではメジャーなシルバーから、よりダークトーンな、日産・エクストレイルの純正カラーであるチタニウムシルバーへ変更し、エンジンはあえてターボではなく、チューニング次第で官能的なサウンドが実現できる自然吸気のRB25DE 型を搭載。さらに、排気系をワンオフで制作したりするなど、オーナーの音への並々ならぬこだわりが感じられる。もちろん改造に伴って構造変更などを行い、公認を得た上で車検を取得している。つまりこの個体は「日産・スカイライン改」であり、公認車両なのだ。

ボディ補強の主な項目は以下の通りだ。フロントフェンダーで覆われている部分にストラット部の補強がされていたり、フロアには角材が通してあるなど多岐にわたっている。リアサスペンションには、機械設計の仕事の経験があるオーナーの発案で、より現代車に近いジオメトリー変化になるようにセッティングした独自のカスタマイズが施されている点も、実に興味深いポイントだ。エンジンやボディ補強、さらにはカスタマイズされたサスペンションなど、走りに関係のあるところには徹底的に手を加えながらも、外観からはまったくそのポテンシャルが見えてこない、まさに現代版の「羊の皮を被った狼」と言えるだろう。

もちろんキャブレター特有のサウンドやフィーリングが好きで、クラシックカーを所有している人もいるし、オリジナル本来のコンディションを維持することにこだわりを持っている人もいる。しかし、現代的なエンジンへ載せ替えることで、大好きな愛車との至福の時間を、より多く過ごすことができるというのは、とても幸福なことなのではないかと感じるのだ。そしてオーナーと20年以上もの時をともにしたハコスカとの関係は、クルマの進化も相まって、これからもより濃密なものとなって続いていくのだろう。

 

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(編集: vehiclenaviMAGAZINE編集部 / 撮影: 古宮こうき)

[ガズー編集部]

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