アルファロメオ 8C2900B

1937年1月~1939年1月

1935年の8C2900Aに端を発する8C2900シリーズは、ブガッティT57SCと並ぶポストビンテージ最高のサラブレッド、そして第二次大戦前の世界最速スーパースポーツといって良いだろう。一説によれば、Aはポルテッロのファクトリーに残っていたP3用のスペアエンジンの数だけ製作されたともいわれる。端的にいえば、4輪独立懸架を持つ’35年のグランプリマシーン“ティーポC”のシャシーに、’34年までのティーポB用の2905ccツイン・スーパーチャージャー付のストレート8DOHCユニットを搭載、名門トゥーリングのスーペル・レッジェーラや新興ピニンファリーナが、それぞれ贅を凝らした美しいボディを競演させたという、素晴らしい内容を誇るスーパーカーである。さらに、トランスミッションはクラッチ/デフと共にリアに置かれたトランスアクスルを早くも採用、当時のスポーツカーの水準を遥かに越えた先進テクノロジーの集合体であった。’35年にまずは純粋にレースのみを目的として、2750mmのショートシャシーに220PSのハイチューン版ユニットを搭載する8C2900Aが誕生、6台だけ製作された。しかし、その後もこのスーパースポーツのレプリカを求める裕福な顧客は後を絶たず、’37年頃には180PSまでデチューンされた2900Bが登場した。2900Bはホイールベース2800mmの“コルト(短い)”と、3100mmの“ルンゴ(長い)”が用意され、コルトにはトゥーリングやピニンファリーナによる先鋭的なスパイダーが、そしてルンゴには主にトゥーリングによるエアロダイナミクス的なベルリネッタが架装された。普及型ともいえる2900Bだが、やはり多くは造られることなく、コルトは20台、ルンゴは10台の製作に留まる。しかしアルファ・ロメオの目論みは見事に的中、’36年と’38年のミッレ・ミリアでそれぞれ1-3位を独占し、自動車界きっての名門ブランドの面目を保った。’47年、第二次大戦後に復活した最初のミッレ・ミリアでは、ガソリンの質低下に対応するためスーパーチャージャーを外される代わりに4基のキャブレターを装着した8C2900Bルンゴが見事優勝を飾っている。写真は8C2900Bコルト・ミッレ・ミリア。※ボディメーカーが多岐にわたり、詳細なスペックも発表されていないため、一部、不明なデータがあります。ご了承ください。

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グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
コルト - 2905cc 2 4速MT フロア FR 2 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

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