1962年に発表されたルノー8をベースとして、1年後に発表されたモデル。バックボーンフレーム、FRPボディはA108までの流れを受け継ぐが、エンジンはルノー8と同じ5ベアリングの新設計となり、サスペンションも進化している。ボディはベルリネット、カブリオレ、クーペ、2＋2のGT4の4タイプがあったが、'70年からはベルリネットのみとなっている。エンジンは当初は950ccだけだったが、翌年には1100cc、'65年にはゴルディーニ・チューンが加わり、'66年には高性能版として1300ccが登場。さらに次の年にはルノー16に積まれている1500ccがラインナップされ、'69年には16TSと同じ1600ccも選べるようになっている。このほかモータースポーツ参加を睨んだグループ3／4仕様も少数造られた。一方廉価版としては'70年に1100ccに代わり、ルノー12用1300ccを積んだ“85”が加わり、72年から1300ccはこれに一本化された。'71年には新世代アルピーヌのA310が登場するが、A110は生産が続行され、'74年にはA310のリアサスペンションを譲り受けるとともに、1600ccインジェクション仕様が登場する。1977年まで15年間にわたり生産された。

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