'60年代の2シータースポーツ、AMXの名は、AMCの'70年代にしばしば登場する。まずは'70年をもって元祖2シーターAMXがフェードアウトし、'71年からジャベリンがニューモデルに進化した際には、360CI、あるいは401CIの最強版V8を搭載した上級モデルにはジャベリンAMXのネーミングが与えられた。ところが、AMXのみならずジャベリン自体が第一次オイルショックでスポーツモデルの存在に厳しい目が向けられた'74年に生産を終えてしまい、AMXの名前は完全に中に浮いてしまった。それ以後、2年が経過した'77年、ホーネット・ハッチバッククーペのスポーティーバージョンのグレード名としてAMXの名が復活する。更に'78年には、ホイールベースを12インチ短縮した96インチとされて、新たに独立した2＋2スポーツモデルに昇格することになる。標準の4.2リッター6気筒OHVの他に5リッターV8も選択可能であった。ただし、これはグレムリンの進化型（あるいはホーネット・クーペの短縮型）スピリット・クーペをベースに、ポンティアック・ファイアーバード・トランザムを意識した派手なスポイラーやステッカーで飾り立てた若者向けスポーティー版に過ぎず、結局AMCが経営不振に陥った'80年には自然消滅してしまった。

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