'69年、それまでのランブラー・アメリカンに代わって、AMCのボリュームセールを担当する新世代のコンパクトクラス車としてデビューした。2／4ドアセダン、そしてスポータバウトと称する5ドアワゴンからなるモノコックボディに、3.8ないしは4.2リッターの直6OHV、または5リッターのV8OHV（オプション）を搭載、後輪を駆動する。'73年にはスタイリッシュなハッチバッククーペも追加された。'70年代のAMCは次第に経営が傾きかけており、また一旦は起死回生のヒットかと思われたペーサーに余りにも依存しようとしたため、ホーネットはフェイスリフトだけで大きなモデルチェンジを受けることなく生産が継続された。ところで、このホーネットのハッチバッククーペは、'74年に007映画に出演、“英国情報部による特別な改造を受けた”という設定の車ではないので厳密には“ボンドカー”とはいえないそうだが、壊れて落ちかけた橋を一回転ひねりでジャンプするスタントをやってのけた。1978年からはホーネット・シリーズは、依然基本的なボディシェルに変更を加えることなく内外装を大幅にモダナイズしたコンコード・シリーズに進化。'79年には後のイーグル4WDとほぼ同じ、最終型のマスクが用意されることになる。

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