小型車に賭けるダイハツの技術と良心を5平方メートルのスペースに集約したという意欲作で、1977年10月に発表された。横置きエンジンによる前輪駆動の4ドアハッチバックセダンというコンセプト自体は別段新しいものではなかったが、路面投影面積を軽自動車規格の4.48平方メートルよりわずかに大きい5.2平方メートルに抑え（5平米カーの由来）ながら、5人の大人のための室内空間を確保し、しかも経済性と走りの良さをも満足させた点が高く評価された。エンジンは乗用車用としては世界唯一の4サイクル3気筒1リッターで、デビュー当初は4速または5速のマニュアルギアボックスと組み合わされた。内容の良さもさることながら、大衆車の主力が1.2～1.4リッターに移行したあと1リッタークラスが空白となっていたこと、石油危機後の省エネムードの中でのタイムリーな発売であったことなどから、デビューと同時にダイハツとしては久々のヒットとなる。78年9月にリアクォーターに“マリンウィンドー”と呼ばれる特徴的な丸い窓をもつ2ドアクーペを加えたのち、79年9月、80年10月、81年9月と3度にわたりマイナーチェンジと車種追加が行なわれ、その合間には限定車も発売された。シャレードの成功に刺激された他社から、以後続々とリッターカーが登場することになる。

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