仏・パリの有名な競馬場の名前が与えられたロンシャンは、1972年のトリノショーにデビュー。この種のスーパースポーツとしては比較的安価ながら、ミドシップのパンテーラほどのスポーツ性を必要としない代わりに、より快適なグラントゥリズモを求めるマーケットのリクエストに応えて企画されたモデル。また、必ずしも4枚のドアを必要としないドービルの潜在的カスタマーのための2ドアクーペでもある。ホイールベースは2600mmまで短縮されているが、シャシーフレーム、前後ダブルウィッシュボーンのサスペンション、リアがインボードのディスクブレーキなど、基本コンポーネントの多くはドービルと共用している。エンジンもドービルと同じフォード・クリーブランドV8OHVユニットは、5796ccから300PSを発揮するとされ、前進3速のフォード・クルーズ・オー・マティックATが標準で組み合わされて、1700kgもある豪華クーペとしては充分以上に俊足な240km/hのマキシマムスピードをマークするとされた。パンテーラ同様、極めてクリーンながらややダイナミックさに欠けるボディは、この頃にはデ・トマゾからフォード傘下になっていたカロッツェリア・ギア製で、作風からしても当時のチーフスタイリスト、トム・ジャーダのデザインと思われる。'70年代中盤頃からオイルショックの影響で2シーター・ピュアスポーツのパンテーラの売れ行きに翳りが出た後は、本来安定した販売が望める実用性の高い4シーターモデル、ロンシャンが短期間ながらデ・トマゾの屋台骨を支えていた。'75年にデ・トマゾは名門マセラーティを買収、'76年のジュネーブショーにはこのロンシャンのボディ前後をピエトロ・フルアのデザインでモディファイ、'50年代のレーシングスポーツ450S直系のV8・4OHCユニットを搭載したマセラーティ・キャラミがデビュー、グループとしての主力機種はこちらに移行することになる。
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グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(名称なし) | - | 5763cc | 2 | 5速MT 3速AT フロア | FR | 4 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。
実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。
2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。
どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。
保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。