FIAが1980年代に向けて施行したグループBのホモロゲーションを獲得すべく、1984年、フェラーリが、308GTBをベースに製作したホモロゲーションモデル。かつてのカリスマ的名車250GTOの場合と同じく、GTOの“O”は“ホモロゲーションを受けた”という意味のイタリア語“omologato”のイニシャルである。実は形状・構造ともあまり変わらない308GTBのフレームのホイールベースを130mm延長、同じフィアット・グループ内のランチア・グループCカー、LC2用にフェラーリが設計・製作したV8ツインターボユニットを大幅にデチューンした上で縦置きに搭載した。2855ccのV8・4OHCエンジンには2基のIHI(石川島播磨重工)製ターボチャージャーが組み合わされて400PSを発揮、300km/hを優に超えるマキシマムスピードなど、凄まじいパフォーマンスをもたらした。308GTBも手掛けたピニンファリーナのレオナルド・フィオラヴァンティが308ベースにリデザインしたベルリネッタボディは、獰猛なまでのワイルドさと妖艶なエレガンスが不思議な調和を見せる魅力的なものである。リアフェンダーには250GTOのそれをモチーフにしたスリットが入るなど、ディテールの演出も実に心憎い。結局グループBのホモロゲーションに必要な200台を超える272台(255台説もあり)を生産、FIAの承認も受けたが、ラリーは既に4輪駆動時代に入り、またレースに出るにも大幅なモディファイが必要で、結局グループBでのモータースポーツ参戦は夢と消えてしまった。この頃レースへの出場を念頭においた288GTOエボルツィオーネも企画、純粋に研究のため5台のみが製作されたが、こちらはそのままF40のベースモデルとなっている。現在では、288GTOもモダーン・フェラーリを代表するカリスマ的存在として、250GTOと同様に世界中のエンスージアスト垂涎の存在となっている。
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グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(名称なし) | - | 2855cc | 2 | 5速MT フロア | MR | 2 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。
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2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。
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保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。