フェラーリ 512BB

1976年1月~1983年1月

1976年のパリサロンにてデビューした512BBは、あらゆる点で365GT4/BBをより現実化したモデルといって良いだろう。1気筒あたりの排気量を車名とするという創立以来のフェラーリの伝統は遂にフラッグシップたる12気筒ベルリネッタでも破られ、レーシングスポーツや8気筒シリーズのそれと同じ、排気量に気筒数を組み合わせた数が車名として選ばれた。シャシーはフレーム、サスペンションとも365時代のそれを踏襲する。180度V12・4カムの“ボクサー”エンジンはボア×ストローク共に広げられ、4943ccまで排気量アップされるが、パワーは逆に20PSダウンの360PSとなった。しかし、従来から世界最速の302km/hを標榜していたマキシマムスピードについては、そのままの数値の公表が続けられた。512への進化に当たってはボディも多岐に亘る変更を受けた。先ずホイールベースは不変ながら全長は40mm延長され、この延長分はすべてリアのオーバーハングに当てられた。フロントにはエアダムスカートが組み入れられ、リアのホイールアーチ直前にはブレーキにフレッシュエアを導入するNASAスクープが取り付けられた。また、365では6灯/6本で揃えられていたリアのランプ/マフラーカッターは、それぞれやや大径化され4灯/4本となる。512BBで決定されたマイルド&コンフォータブル路線は'81年にデビューした512BBiでは更に押し進められることになる。ボクサー12ユニットには新たにボッシュKジェトロニック型インジェクションが組み合わされるが、512BBからは20PS、更に365GT4/BBからは実に40PSもドロップした340PSまでデチューンされた。これによってメーカー公表のマキシマムスピードも、280km/h以上という現実的な数値に初めて落ち着くことになる。しかし、始動性をはじめとする扱いやすさ、排ガス対策への容易さを考えると、インジェクションへの移行は時代の要求でもあった。1984年に後継者テスタロッサが登場、512BBiはラインナップを去る。

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グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
(名称なし) - 4942cc 2 5速MT フロア MR 2 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

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