1987年、フェラーリ社の創立40周年を記念して発表された記念モデルは、自動車史に残る超弩級スーパースポーツとなった。基本的には、288GTOエボルツィオーネのボディの空力面を更にリファイン、V8ツインターボユニットを若干スープアップする一方、一応のロードユーズも考慮して若干のデチューンを施して搭載したモデルである。実はこのモンスターを最も精力的に推進したのは、288GTOの存在を霞ませたライバル、ポルシェ959の存在に激怒した、かのエンツォ・フェラーリ本人であったというエピソードも残っている。クロモリ鋼で組んだチューブラーフレームに、それ自体も応力を一部担当するカーボンケブラー混成のボディシェルを特殊な接着剤で組み合わせるが、その内容は'80年代のグループCレーシングマシーンをそのまま市販車としたようなものだった。ボディはピニンファリーナの風洞を駆使し、当時のエアロダイナミック技術の最先端を行くレベルに仕立てられていた。2936ccまでスケールアップされたV8・4OHCエンジンには、288GTOと同様に2基のIHI(石川島播磨重工)製ターボチャージャーが組み合わされて478PSを発揮、メーカーの公表値で324km/hのマキシマムスピードなど、凄まじいパフォーマンスをもたらした。3500ccNA限定のFIAグループCが事実上自滅した'93年以降、イタリア国内戦のスーパーカー選手権の完全制覇を皮切りに、我が国を含む世界のGT耐久レースで大活躍を見せるようになる。近年のロードゴーイング・フェラーリとしては唯一、レースで真のポテンシャルを発揮する場が与えられたことで、まだ記憶には新しいものの既に伝説的スーパースポーツとしての名声をほしいままにしている。
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グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 | 定員 | 燃費 ※ | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(名称なし) | - | 2936cc | 2 | 5速MT フロア | MR | 2 | - | - |
燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
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2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。
どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。
保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。