フィアット 1100TV/103E

1955年1月~1957年1月

フィアットは伝統的に、ベーシックカーを除くほとんどのモデルにピュアスポーツあるいはスポーティーな特装モデルを設定してきた。そして、同社の人気小型サルーン、ミッレチェント(1100)シリーズにも当然のようにコンバーチブルバージョンが用意されることになる。それが1955年に発表された1100TV/103Eトラスフォルマービレである。この車はレーシングユーズも考慮したイタリアンスポーツカーとは全く異なり、どちらかといえば当時のイタリアで流行していた“フォーリ・セリエ(量産シャシー上にカタログ外で少量生産されるスペシャルカーで、多くはデラックスな装飾を施した特装車である)”を意識したようなミニアメリカン・コンバーチブルであった。搭載されるエンジンは当初1100TVと共用の1089cc・50PSとされたが、1100系の高性能・高級モデルが1200グラン・ルーチェに進化すると、それに合わせて’57年モデルからは1221cc・58PSにスープアップされた。当時のコルベットそっくりのステアリングホイールにコラムシフトの組み合わせは、当時のアメリカへの憧れがいかに強かったかを感じさせる。しかし、たとえ小排気量モデルといえども本格的なスポーツカーが居並ぶイタリアで、やはりこのタイプのプロムナードカーは一過性の流行だったものと思われる。’59年、共通のシャシーにピニンファリーナが軽快なボディを架装した本格的スポーツカー、1200カブリオレが発表されると同時にフェードアウト、短い生涯を閉じた。※詳細なスペックが発表されていないため、一部、不明なデータがあります。ご了承ください。

全文を表示する

閉じる

グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
トラスフォルマービレ - 1089cc 5 4速MT コラム FR 4 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。

2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。

2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。

どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。

保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。

カタログトップへ戻る