フィアット 1400

1950年1月~1954年1月

1950年に発表された1400は、戦前から生産が継続されていた1500Eに代わる中型サルーンで、厳密にいえば第二次大戦後のフィアット初のニューモデルである。この前々年に米フォードが前後フェンダーを完全に吸収したフルワイズデザインを量産セダンに持ち込んだばかりの当時としては、極めて先進的なボディスタイルであった。内容もスタイリングに負けず進歩的で、戦後のヨーロッパ車のトレンドを先取りしたモノコックボディ、コイルスプリングを用いるウィッシュボーンの前輪独立懸架など、その後のヨーロッパ各メーカーにとって実用サルーン造りの良いお手本となった。エンジンは4気筒OHV1395ccから44PSを発揮、1120kgと決して軽くないボディを120km/hまで引っ張った。ベルリーナのほかに少量ながら2ドアコンバーチブルも製作されたが、特筆すべきバリエーションは当時のサルーンとしては比較的珍しいディーゼルであろう。’53年に追加されたディーゼルは前年デビューした1900と同じ1901ccの総排気量から40PSを発生、100km/hのマキシマムをもたらした。’52年には同じボディに1901ccまで拡大した4気筒OHVを搭載した上級・高性能モデルの1900も追加される。1900では5速トランスミッション(コラムシフト!)にフルイドカップリングも組み合わされ、ギアシフトの労力は大幅に削減されたというが、最大の目的は排気量アップで発生したエンジン振動の軽減だったらしい。1900には1400と共用のボディの他に、ヨーロッパ車としてはかなり早い時期からセンターピラーレス構造を採用した2ドアクーペ、グラン・ルーチェも用意されていた。初期型、エンジン出力をアップしたAシリーズ、Bシリーズを経て、’59年、アウレリオ・ランプレーディによる新型6気筒ユニットを搭載した1800/2100にあとを譲ってラインナップから消えることになる。

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グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
(名称なし) - 1395cc 4 4速MT コラム FR 4/5 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

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