フィアット 500

1957年1月~1960年1月

我が国でも極めて人気の高い“チンクエチェント”ことヌォーバ500のオリジナルモデルとして1957年夏に発表。第二次大戦の敗戦とその後のインフレで事実上の壊滅状態にあったイタリアの経済状況は、フィアット・トポリーノや、その後継車として’55年にデビューした600さえも贅沢との風潮を蔓延させ、フィアット社はピアッジオ・ベスパなどの二輪スクーターやイソ・イセッタなどのキャビンスクーターに流れて行った購買層を取り戻せないでいた。そこでダンテ・ジアコーザ率いるフィアット技術陣は、新たに600をさらに一回り小型化した最廉価モデルの開発に着手、ティーポ110というコードナンバーが付けられた。愛くるしいモノコックボディから、前:ウィッシュボーン+横置きリーフ/後:スウィングアクスルのサスペンションに至るまで、600を忠実に縮小したものである。しかし、全長で3メートル足らずの小さなボディには、600用の水冷直列4気筒はどう縮小しても収めようがなく、このモデル専用の空冷直列2気筒OHV479ccで16.5PSを発揮するエンジンを新たに設計、リアエンドに搭載した。こうして生まれたミニマム・フィアットはかつての名ベーシックカーの名前にあやかり、ヌォーバ・チンクェチェント(新500)と名付けられて小型車マーケットに登場する。ベーシックカーとはいえ、いかにもイタリア車らしく’59年にはエンジンを499.5cc・21.5PSまでスープアップしたスポーティーバージョン、500スポルトもデビューした。ヌォーバ・チンクェチェントは’60年に、空冷2気筒エンジンをスポルト用と同じ499.5ccまでスケールアップした500Dに発展する。そして、その後も幾たびものマイナーチェンジを繰り返し、結局’75年まで生産されるロングセラーとなった。特に我が国では、人気コミック/アニメーション“ルパン三世”の主人公の愛車、との説明が最も明快かも知れない。写真は500スポルト。

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グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
(名称なし) - 479cc 2 4速MT フロア RR 2 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。

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