フィアット 8V

1952年1月~1954年1月

第二次大戦が終結し、その痛手からようやく復興なったフィアットが1952年に突如スポーツカーマーケットに送り出した高級スーパースポーツ。時のフェラーリにも匹敵する本格的な内容のスーパースポーツは、フィアットの長い歴史の中でも空前絶後であろう。元はといえば1400ベルリーナの上級版に積むために開発したものの、主にエンジンベイの容積不足やコスト高騰のため計画が頓挫、宙に浮いた形になってしまったV8エンジンを生かすべく、フィアットとしては極めて異例なスーパースポーツを創るプロジェクトが承認された。この決定には、設計者本人のダンテ・ジアコーザや、フィアットとは関わりの深い有力スペシャリストで“8V”計画にも深く関与していたといわれ、後にフィアット傘下になるシアタの強い要望が決め手になったともいわれている。当初は1400のフロアパンを短縮して流用、ボディの製作はピニンファリーナに委託する予定だったが、のちにボディ/シャシーもフィアット内製とされることとなり、1400用のダブルウィッシュボーン+コイルが流用された前輪サスペンションに加えて、新たにセミトレーリングアームで吊ったスウィングアクスル+コイルの後輪独立サスペンションも設計された。70度という珍しいバンク角を持つV型8気筒OHV1996ccは、時期とタイプに応じて何種類かのチューンが施されたが、メーカーが公表した最強版で127PSまでチューンされ、ボディ形状やギア比によっても異なるが概ね200km/hのマキシマムを発揮した。フィアット自社製ボディのほかにも、ザガート、スタビリメンティ・ファリーナ、ベルトーネ、ピニンファリーナなどのカロッツェリアが様々な個性的なボディを架装している。“フィアット8V”としては’54年頃までに114台が製作されたが、このV8エンジンはシアタにも供給され、“シアタ208S”としても54台が製作された。写真はフェイズ2モデル。

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グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
(名称なし) - 1996cc 2 4速MT フロア FR 2 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。

2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。

2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。

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