フィアット リトモ

1978年1月~1988年1月

'75年に発表され、世界の小型車界にセンセーションを巻き起こしたFF・2ボックスハッチバック、VWゴルフの影響ははかり知れないものがあった。ところが経済的に困窮していたフィアットはなかなかその対抗策を打ち出せないでいたが、'76年に世界中を驚かせたリビア政府からの融資を得て、早速ゴルフのライバル車の開発に着手した。こうして1978年お膝元のトリノショーで大々的にデビューしたのが、フィアットとしては久々に数字を車名にしないモデル、“リトモ”である。既に世界中の横置きFF車で常識となっていた“ダンテ・ジアコーザ”式FFシステムは、このリトモでも当然のごとく採用されている。エンジンは基本的設計を一にする4気筒SOHCで、1116cc、1301cc、1498ccの3本立てとされた。このうち1498cc版は、リトモ用の75PSから85PS(EC仕様)にチューンアップされて、同社のミドシップスポーツ“X1/9”1500にも5速ミッションごと搭載されることになる。カロッツェリア・ベルトーネによってデザインされた3ドア/5ドアの2ボックスボディはプロポーションこそ常識的なものだが、バンパーと一体化して丸型2灯のヘッドライトを際立たせたフロントマスクなど、ディテールのスタイルは極めて個性的かつ魅力的なものであった。'81年には、VWゴルフGTIの大ヒットによって新たに作られた“ホット・ハッチ”というカテゴリーに参入するために、105PSを発揮する132-1600用ツインカムを搭載する105TCと、アバルトがチューンに携わった真打ち“リトモ・アバルト125TC”がデビューする。また同じ年には、これも世界的ブームを巻き起こしたVWゴルフ・カブリオに対抗して、ベルトーネに開発・製作を委託したリトモ・カブリオも発表された。'82年にはリトモ・シリーズすべてにボディの前後を全く変更してしまうフェイスリフトが施される一方、125TCはツインキャブ化で130PSにパワーアップして130TCとなった。'88年に後継車ティーポがデビューしたのに伴って10年間に及ぶ生産を中止、ラインアップから去った。

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グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
(名称なし) - 1498cc 2 5速MT フロア FF 5 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。

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