1971年3月、Eタイプは長年にわたって使い続けられてきた直6DOHCのXKユニットに代わって、新設計の60度V型12気筒SOHCをエンジン搭載したシリーズIIIに発展した。5343ccから276PS/5850rpmの出力と51.6kgm/3600rpmのトルクを発生するこの新しいV12に伝統のDOHCを採用しなかった理由は、コストと重量に加え、Eタイプのノーズに補機類を含め収納するスペースが不足していたためとされている。ギアボックスは4速マニュアルに加え、従来は2+2クーペのみにオプションだったBW製3速オートマチックが、ロードスターでも選べるようになった。ボディはクーペが2+2のみとなり、ロードスターも2+2と同じ2670mmのロングホイールベースに統一され、前後トレッドが一挙に100mm近く拡大された。フロントのエアインテークはさらに拡大されるとともに格子状のグリルが付き、その下にもインテークが設けられたことで、シリーズIIとの識別は容易である。そのほか、ステアリングにパワーアシストが付くようになり、前輪ディスクブレーキがベンチレーテッドタイプになったことが目新しい。新しいV12エンジンを得たEタイプは、最高速度241km/hと依然として高性能ではあったが、重量増加と排ガス対策による性能低下が災いして、絶対的なパフォーマンスでは軽量でシンプルだったシリーズI・3.8リッターと大差なかった。しかもエンジン以外は基本的に10年前の設計であるため、さすがに旧態化が目立つようなり、74年にまず2+2クーペが消滅、残るロードスターも75年2月で生産中止された。
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グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(名称なし) | - | 5343cc | 2 | 4速MT フロア | FR | 2 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。
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2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
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保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。