68年9月に登場したジャガーXJ6シリーズは、エレガントなスタイリング、優れた乗り心地と静粛性、そして高度なハンドリングなどが高水準でバランスした傑作と絶賛されたが、唯一の弱点が基本設計が20年以上も昔に遡る直6ツインカムのXKユニットだった。発表当時からいずれ新開発のV12エンジンが搭載されるものと噂されていたが、誕生から4年後の72年7月になって、ようやくXJ12と名乗るV12搭載モデルが追加された。事実上XJ6と同じボディのノーズに収まったエンジンは、71年からEタイプ・シリーズIIIに搭載されていた60度V12・SOHC5343ccを細部のみ改めたもので、269PS/5400rpmのチューンもまったく等しい。それまでのジャガーの伝統に反してシングルカムであったため、パワーではイタリアンエキゾチックカーには及ばないが、スムーズさや静粛さでは遙かに優れており、乗用車用エンジンとして最高峰という評価が与えられた。トランスミッションはすべてBW製の3速ATが組み合わされ、マニュアルは用意されなかった。シャシーの変更点もわずかで、エンジンの重量増加にあわせてフロントサスペンションのスプリングレートを高め、フロントのディスクブレーキをEタイプと同じベンチレーテッドタイプに改めた程度である。72年秋にはホイールベースを100mm延長したLWB版のXJ12Lが追加されたのち、73年9月にXJ6同様シリーズIIに移行した。
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グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(名称なし) | - | 5343cc | 4 | 3速AT フロア | FR | 5 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
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2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
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