ランチア ガンマ

1976年1月~1984年1月

'60年代以来、ランチアのミドルレンジを担当してきたフラビア/2000シリーズは'74年をもって生産を終えた。そして、その後継モデルとして2年のブランクを経た'76年ジュネーブショーにデビューしたのが、同じく水平対向4気筒を搭載した“ガンマ”である。このモデルの成り立ちは、'70年代前半まで提携関係にあったシトロエンの影響が強く残っている。本来なら水平対向4気筒エンジンにハイドロニューマティックが組み合わされた、シトロエンGSの拡大版というべき独創的なサルーンになるはずだったのだ。しかし、シトロエンとの関係が断たれた後はランチア独自で開発され、結局'76年のジュネーブショーにてデビューを果たした。フラット4エンジンは全くの新設計で、バンクあたりSOHCのクロスフローとされ、主にイタリア国内向けの2リットル120PS、そして主に輸出向けの2.5リットル140PSの二本立てとされた。ピニンファリーナにデザインが託されたボディは、6ライト、ファストバックのベルリーナと、そのベルリーナのホイールベースを115mm短縮したクーペの二本立てとされた。ベルリーナのデザインは'60年代末にピニンファリーナがBMC1800で試作したファストバックスタイルを生産化したものだが、その試作車は奇しくもシトロエンCXに多大な影響を与えたといわれている。また、クーペは歴史上のノッチバッククーペの中でも最も美しい車のひとつといわれ、現在でも高い評価を受けている。ところが、ガンマは結局商業的には成功といい難く、また当時のイタリアで社会問題となっていた労組問題が遠因か、エンジンブロックに“ス”が入るなど生産工程上のクォリティー問題にも悩まされた。'84年10月、のちに大ヒット作となるテーマが発表されると、ガンマはひっそりとフェードアウトした。しかし、フィアットのいかなるモデルとも関連をもたないテクノロジーの結晶たるガンマは、最後の“本物”のランチアとして、今頃になって世界のランチア・エンスージアストから認められる存在となりつつある。

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グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
(名称なし) - 1999cc 4 5速MT フロア FF 5 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

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