マセラティ カムジン

1973年1月~1983年1月

マセラーティ空前の大ヒット作ギブリも、'70年代に入って競争力が低下したという事実は否めず、先ず'71年にギブリのピュアスポーツとしての資質を特化して発展させたミドシップの後継車、ボーラがデビューした。そして、翌'72年トリノショーにデビューしたカムジンは、当時のマセラーティの最高級スーパースポーツであったという特質を受け継いだフロントエンジンの超豪華グラントゥリズモである。基本コンポーネンツはギブリと共通で、450S直系のV8エンジンを搭載する。マセラーティの最上級モデルということで、ボーラにも与えられなかった320PSを発揮する4931ccのエンジンがデビュー当初から与えられ、275km/hの最高時速を公表していた。2550mmのホイールベースはギブリと共通だが、リアサスペンションをダブルウィッシュボーンによる独立懸架化してデフを固定すると同時に、リアトレッドを大幅に広げてスペースを稼ぎ出し、+2シートを押し込むことに成功した。またカムジンでは、ボーラのブレーキやシート以外にも、パワーステアリングやブレーキシステムにも、当時の親会社シトロエン特許のハイドロニューマティックが大々的に導入された。ボディスタイリングは、ギブリを手掛けたカロッツェリア・ギアがフォード傘下となったため依頼が不可能となり、カムジンではベルトーネに委託された。同社のチーフ、マルチェッロ・ガンディーニの作品らしく強烈なウェッジシェイプスタイルをとるためリアデッキは極端に高くなり、それによって後方視界が妨げられないように、リアのエンドパネルは着色ガラス製とされた。2+2となったカムジンは、大ヒット作ギブリだけでなく、'75年を持ってフェードアウトしたインディのマーケット継承も期待されたが、デビュー時には運悪く第一次オイルショックと重なった影響もあったせいか、そのいずれも果たすことなく商業的には失敗、ごく少数の生産に終わっている。

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グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
(名称なし) - 4931cc 2 5速MT FF 4 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

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