1976年に登場したキャラミは、名門マセラーティが、デ・トマゾ・グループの傘下に収まったことを如実に感じさせるモデルである。デ・トマゾの主導で企画・設計されたこのモデルは、デ・トマゾの2+2クーペ“ロンシャン”のボディを一部モディファイし、マセラーティ伝統のV8エンジンを組み合わせた車なのだ。したがって、前後ダブルウィッシュボーンのサスペンション、リアがインボードの4輪ディスクブレーキなどは全てドービルを短縮したデ・トマゾ・ロンシャンと共用である。かつての超弩級レーシングスポーツ450Sに端を発する、真のサラブレッドV8・4カムユニットは4.2リットルまでスケールダウンされるが、4基のダウンドラフト・ウェバーキャブレターと組み合わされて255PSのパワーを発揮、元来はフォード・クリーブランドV8・OHVが収まっていたエンジンベイに搭載された。この時代は看過できない問題となっていたエミッションコントロールに備えてインディなどよりは少々デチューンされたものの、依然255PSは確保していた。トランスミッションは5速MTと3速ATが選択可能だが、前者との組み合わせでは235km/hのマキシマムをマークするとされていた。また、カムジンなどと共用になる4.9リットルのフルスケールユニットも選択可能であった。ボディは基本的にはロンシャンのギア製ボディを踏襲するが、フロントマスク及びリアエンドはベテランスタイリスト、ピエトロ・フルアの手でマセラーティらしくモディファイされていた。'79年にクアトロポルテの生産が開始されると、社内の主力はそちらに移行し、更にビトゥルボ・シリーズが発売されると、キャラミは所期の目的を終えひっそりとフェードアウトした。
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グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
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(名称なし) | - | 4931cc | 2 | 5速MT | FR | 4 | - | - |
(名称なし) | - | 4930cc | 2 | 5速MT フロア | FR | 4 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。
実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。
2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。
どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。
保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。