300の発表と同じ1951年、いかにもこのクルマに相応しいパリサロンでデビューしたゴージャスなツーリングモデル。ベースモデルの300リムジーネが第二次大戦前の770Kをかなり縮小した形で継承した高級サルーン／リムジンであるのに対し、300Sは、同じく戦前の500K／540Kを、かなり近いレベルで復活させた超高級パーソナルカーであった。ごく少数が事実上のハンドメイドで製作され、戦後も僅かに残っていた世界の王侯貴族やハリウッドスターなど、一握りの裕福なカスタマーたちにデリバリーされた。300用の直列6気筒SOHC3リットルユニットは、キャブレターを3基に増設するなどのチューンで150PSを発生、入念な造りで1760kgに達する荘重なボディを176km/ｈまで引っ張った。メルセデス・ベンツにとってのイコンともいうべき戦前型540Kに比べて、ルーツ式スーパーチャージャーと2気筒、2.4リットルを失っていたが、戦後の自動車テクノロジー進化で、あまり変わらないパワーとパフォーマンスを実現していたことになる。カブリオレAとロードスター、クーペからなる3種のボディが用意されたが、いずれも内／外装のフィニッシュやマテリアルは、高級車揃いのメルセデスの中でもさらに別格の造り込みがなされ、工芸品的クルマ造りの最終期を飾る素晴らしいものであった。’54年に300SLが登場すると、その燃料噴射ユニットを175PSまでデチューンして搭載した300Scが’55年に追加された。写真はSc。
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| グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| (名称なし) | - | 2996cc | 2 | 4速MT フロア | FR | 2 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を２輪・４輪を切り替える事が出来る４WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。
実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。
2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額（地方消費税額を含む）を含んだ総額表示（内税）となります。
2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。
どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。
保険料、税金（除く消費税）、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。