1978年に英仏のクライスラーをタルボと名を変えて傘下に収めたプジョーが、タルボの主力車種オリゾンに代わるモデルとして205をベースとして開発したモデル。その後タルボのブランド名を消滅させることが決定したため、プジョー309の名で'86年に登場した。シャシーは205のホイールベースを50mm延長したものが用いられ、マクファーソンストラット／トレーリングアームのサスペンション型式は同一。フロントに横置きされ前輪を駆動する直列4気筒SOHCガソリンエンジンの排気量は1100、1300、1600、1900ccの4種類で、いずれも205でおなじみのものだった。一方のボディは当初は5ドアのみだったが、87年に3ドアが追加されている。フロントまわりやドアは205と似たデザインだが、リアはサイドに回り込んだウィンドーと控えめなノッチを持つテールゲートを備えた個性的なものとなっていた。ディーゼルエンジンが登場したのは'86年で、前任者にあたる305にも搭載されていた1900ccSOHCだった。一方'87年には、ガソリンの1900ccSOHCエンジンを搭載したスポーティーモデルGTIが登場。ボディは当初は3ドアだけだったが、後に5ドアも加えられた。さらに'89年のマイナーチェンジでは、上級車の405に搭載されていた1900ccDOHC16バルブエンジンを組み合わせたGTI16と、1900ccディーゼルターボエンジンも加わっている。'93年に後継車の306が登場したことで、入れ替わるようにラインナップから落とされた。写真はGTI。

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