ポルシェ 911カレラRS

1973年1月~1974年1月

1954年のカレラ・パナメリカーナ(メキシコで50年から行なわれたロードレース)でハンス・ヘルマンの駆る550スパイダーがクラス優勝を遂げたのをその由来として、356時代のポルシェでは、GTレースに出場できるような最強モデルにカレラ(レースを意味するスペイン語)の名を与えることが伝統となっていた。いっぽう、より純粋なレーシングスポーツにはRS(Renn Sport)の名が与えられていたが、72年8月、911シリーズにこの由緒ある双方の名を冠したカレラRS2.7が登場した。いわゆる“ナナサン”(73年型)カレラである。当初はFIAグループ4のホモロゲーションを取得するためにカタログに載せられたモデルだったが、注文は必要とする500台を大きく上回り(最終的に1590台)、グループ3にホモロゲートできてしまった。エンジンは2.4リッターから2.7リッターに拡大したほかは当時の911Sとほぼ同じチューンで、最大出力も190から210PSに向上したにすぎず、むしろ911Sより柔軟性に富む。しかし、ボディはレギュレーションによりレース出場時もモディファイが制限されるため、当初からダックテールのスポイラーを持ち、フロントのエアダムは、中央にオイルクーラーを増設できる形になっていた。そのほかフェンダーも広げられて、専用の鍛造アルミホイールに前185/70VR15、後ろ215/60VR15のタイヤを履く。911Sと同じパワーウィンドーなどの装備をもつRSツーリング、装備を簡素化して車重を960kgに抑えたRSスポーツ、さらに内外装を徹底してストリップダウンし、足回りをいっそう固めたRSレーシングの3種があった。74年にはRS2.7の進化型としてRS3.0が109台のみ生産された。エンジンを2994cc・230PSに強化したほか、フェンダーを広げてより太いタイヤを履き、ドリルホールを開けたディスクと4ポットキャリパーを持つ917用ブレーキを採用。フロントバンパー/エアダムを改良し、リアスポイラーもさらに大型となった。このRS3.0にさらにレーシング装備を施したのがRSR3.0であり、これによってヨーロッパのGT選手権はまさにポルシェの独壇場となった。データは2.7。

全文を表示する

閉じる

グレード名 型式 排気量 ドア数 シフト 駆動方式 ※1 定員 燃費 ※2 価格
カレラRS2.7 - 2687cc 2 5速MT フロア RR 2 - -

1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。

2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。

価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。

販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。

実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。

2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。

2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。

どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。

保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。

カタログトップへ戻る