カロゴンの通称で親しまれ、地味ながらも広く浸透したカローラ・ワゴンも、初めはビジネスカーの労働環境改善策だった。世のビジネスマンたちが平日は仕事に、週末はレジャーへと活用するようになっていき、間もなく訪れたワゴンブームにのって、レジャーカーとしての要素を取り入れていった。その端緒がこれで、1982年5月に誕生。1979年3月に一新され4世代目に進んだカローラ・シリーズに5つめのボディバリエーションとして、初めてのワゴンが加わったもの。初代から設定のあったカローラ・バンの、1979年8月にフルチェンジしたモデルがベース。ワゴンは主に居住性の向上が売りで、内外装備を乗用車並みにしてあった。エンジンは4気筒OHVの4K-U（II）型1290cc・74psを搭載。ステアリングは乗用車と同じラック＆ピニオンに変えてあったが、リアサスペンションはまだリーフのリジッドのままだった。1983年5月の、カローラ・シリーズの5世代目へのフルチェンジをパスしたワゴンは、同年8月にミドルルーフ（全高は＋45mm）へと改められ、1800ccディーゼルを加えた。1985年8月はディーゼルエンジンの改良などのマイナーチェンジ。1987年8月、セダン系に3カ月遅れて、ワゴン／バンもFF方式へとフルチェンジされた。

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