71年2月にフルモデルチェンジした4代目クラウンは、車名の「姓」が“トヨペット”から“トヨタ”に変わった。ペリメーターフレームをはじめメカニカルコンポーネンツは先代より踏襲。ボディも形式こそ4ドアセダン／2ドアハードトップ／5ドアワゴンと従来どおりだが、“スピンドル・シェイプ”と呼ばれる斬新かつ個性的なスタイリングに一新された。ところが法人需要を筆頭とする保守的なユーザー層から拒否反応を受け、同時期にモデルチェンジしたオーソドックスなスタイリングのセドリック／グロリアへの乗り換えが続出。1955年の誕生以来初めてクラス首位の座から転落し、クラウン史上唯一にして最大の失敗作とまでいわれた。最高級車種のスーパーサルーンを加えるなどして、当初から自慢のワイドセレクションを揃えていたが、71年5月には3ナンバーの2600スーパーサルーンを追加。翌72年10月には2600エンジン（4M）搭載車種を増やした。73年10月には、個性が強すぎたスタイリングをより一般的にすべくバンパーをクロームメッキするなどフェイスリフトを施す。同時にエンジンのパワーアップなどの改良を行ない、新たに追加されたセダンSLなどにポルシェタイプ・シンクロの5速MTが用意された。74年1月にはSLおよびスーパーサルーンに2000EFI仕様車が加えられた。同年10月、フルモデルチェンジされて5代目となる。

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