72年1月に登場したドロマイト1850は、FFの1500のボディに1.85リッターエンジンを載せ、トレドと同じ足回り組み込み後輪を駆動する中級サルーン。ドロマイトの名は1930年代のトライアンフの高性能シリーズから受け継いだ名であり、その名にふさわしいスポーティーサルーンとして企画された。黒いビニールレザー張りのクォーターピラーや、派手なホイールで装った4ドアサルーンボディに搭載されるパワーユニットは、トライアンフがサーブ99のために設計・生産していた直4SOHC1854ccで、ツインキャブと9.0の圧縮比によって92PS/5200rpm、4.5kgm/3500rpmの出力とトルクを得ていた。ギアボックスはGT6用のクロースレシオの4速MT(オプションでBW製3速ATも用意)で、967kgと軽い車重とあいまって最高速度161km/h、0-100km/h加速12.5秒という性能を発揮した。サスペンションは基本的にトレドと同じ前ダブルウィッシュボーン/コイルの独立、後ろ4リンク/コイルのリジッドだが、前後にアンチロールバーを標準で備えていた。73年6月にはよりパワフルなエンジンを搭載し、BMWイーターを標榜する高性能サルーンのドロマイト・スプリントが登場した。エンジンは1998ccに拡大されるとともにSOHCのまま16バルブ化され、1850より40%近く大きい127PS/5700rpmの最高出力を発生した。足回りやブレーキも強化され、最高速度187km/h、0-100km/h加速9.8秒と性能も大幅に向上。76年春からはドロマイトの人気にあやかって下位の大衆車であったトレド/1500がすべてドロマイトの名前で呼ばれるようになったため、元々のドロマイトは1850HLと称されることになった。その後ドロマイトは80年には姿を消し、翌81年10月にホンダとBLの提供によってアクレイム(日本ではバラード)が誕生したが、これはドロマイト1300/1500の市場を受け継ぐおとなしい大衆車にすぎなかった。
全文を表示する
閉じる
グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(名称なし) | - | 1854cc | 4 | 4速MT+OD フロア | FR | 5 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。
実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。
2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。
どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。
保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。