
75年1月にデビューした新世代のトライアンフ・スポーツ。40年代末のMG-TC以来、北米大陸にスポーツカーの楽しさを伝え、市場をリードしてきたイギリスが、ダットサン240Z(初代フェアレディZ)によって奪われたマーケットでの復権を賭けて送り出したモデル。伝統のTR(トライアンフ・ロードスター)の名をもつものの、ウェッジシェイプの2座ボディはクローズドクーペであるが、これはアメリカの安全基準の変更によってオープンカーは認められなくなるという話が具体化していたころ(結局は見送られた)にボディ開発が進められていたという理由による。オースティン/モーリスのスタッフによってデザインされたそのボディは、強固なプラットフォームを主体としたモノコックで、空気抵抗の減少を最重視したスタイリングであった。わずか0.8秒で起きあがるポップアップヘッドライトを特徴とするが、前後にはアメリカの安全基準をクリアするための無粋なセイフティーバンパーが備わっていた。サスペンションも一新され、前がマクファーソンストラット/コイルの独立、後ろがトレーリングアーム/コイルのリジッドとなった。ブレーキはサーボ付きのディスク/ドラム。パワーユニットはドロマイト・スプリントと同サイズの直4SOHC1998ccだが、1気筒あたり4バルブのスプリントに対して2バルブとされ、圧縮比も9.5から8.0に下げて排気対策を施した結果、最高出力は93PS/5000rpmに止まっていた。それでも車重を1017kgに抑え、空気抵抗も小さいため、4速ギアボックスを介した最高速度は172km/h、0-100km/h加速は11.8秒というまずまずの数値を得ていた。登場時は対米輸出専用だったが、TR6が75年末に消滅したのに伴い76年6月からヨーロッパでも販売開始された。硬派から実用性を備えたスポーツカーへの脱皮はそれなりの支持を得て、78年には対米輸出用のローバー製3.5リッターV8ユニット搭載車(80年からはTR8と呼ばれた)、79年春にはコンバーチブル仕様などを投入して、81年までに計11万2368台が生産された。
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| グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| (名称なし) | - | 1998cc | 2 | 4速MT フロア | FR | 2 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。
実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。
2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
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保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。