1976年6月、ヨーロッパ・フォードが送り出したT型フォードの現代版とでもいうべき小型大衆車。主に小型車で生計を立てているVW、ルノー、フィアットといったヨーロッパの民族系メーカーと対抗するため、デトロイトの厳しいコントロールの下に開発され、総額8.1億ドルという巨大な投資の下に、イギリス、ドイツ、そして新設されたスペインのバレンシア工場で年産50万台という、ヨーロッパ・フォードとしては未曾有の数が造られた。基本的な成り立ちはルノー5、フィアット127、VWゴルフなどのライバルと共通する、3ドアハッチバックボディを持った前輪駆動車である。フォード傘下のギア・オペレーションの手も借りて決定されたクリーンかつシンプルなスタイリングのボディは、全長×全幅×全高が3565×1567×1314mmとフィアット127にほぼ近く、外寸の割に室内は広い。足回りは簡潔をよしとしながらも極めて入念に設計されており、前はマクファーソンストラット/コイルだが、VW同様にネガティブオフセット・ジオメトリーを採用、後ろはロワートレーリングアームとダンパーで前後を、パナールロッドで左右を位置決めし、コイルで吊った合理的なリジッドである。ブレーキはサーボ付きディスク/ドラムでダイアゴナル式の2系統配管を持つ。横置きされて前輪を駆動するエンジンは、イギリス・フォードのいわゆるケント・ユニットをベースに大改造したクロスフローの直4OHVで、957cc・40PS/45PSと1117cc・53PSの2サイズ3チューンがあり、前2種がベーシック/L/ギアに、後者はSに載る。4速ギアボックスはエンジンと同軸上に配され、背後にデフファイナルを抱え込むダンテ・ジアコーザ式である。翌77年には最上級のSとギア用に直4OHV1298cc・54PS/57PSユニットが加わり、80年型からGL仕様が追加され、81年には累計生産台数が200万台を突破した。81年秋に廉価版のポピュラーと1.6リッター高性能版のXR2を加えたのち、89年3月には2代目に発展する。
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グレード名 | 型式 | 排気量 | ドア数 | シフト | 駆動方式 ※1 | 定員 | 燃費 ※2 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
(名称なし) | - | 1117cc | 3 | 4速MT フロア | FF | 5 | - | - |
1.ドライバーが任意で駆動を2輪・4輪を切り替える事が出来る4WDを「パートタイム」、車両の設定で常時又は可変又は切替えを行う事を主とするものを「フルタイム」として表示しています。
2.燃費表示はWLTCモード、10・15モード又は10モード、JC08モードのいずれかに基づいた試験上の数値であり、実際の数値は走行条件などにより異なります。
価格は販売当時のメーカー希望小売価格で参考価格です。消費税率は価格情報登録または更新時点の税率です。
販売期間中に消費税率が変更された車種で、消費税率変更前の価格が表示される場合があります。
実際の販売価格につきましては、販売店におたずねください。
2004年4月以降の発売車種につきましては、車両本体価格と消費税相当額(地方消費税額を含む)を含んだ総額表示(内税)となります。
2004年3月以前に発売されたモデルの価格は、消費税込価格と消費税抜価格が混在しています。
どちらの価格であるかは、グレード詳細画面にてご確認ください。
保険料、税金(除く消費税)、登録料、リサイクル料金などの諸費用は別途必要となります。