ゾディアックはゼファーの上級にあたる姉妹モデルで、同時にイギリス・フォードの最上級モデルの役割も担ってきた。'62年、ゼファーがフルモデルチェンジするのに伴って、ゾディアックも第3世代に進化を遂げることになった。マークIIIモデルではゼファー・シリーズとの差別化に重きがおかれ、まずボディではリアクォーターウィンドーが格段に大型化、完全な6ライトとされたほか、ノーズ全幅一杯のラジエターグリルに取り付けられるヘッドライトも、その前年にフォードがコンサル・クラシック315／カプリで先鞭をつけたデュアルとされた。そして、エンジンも基本的にはマークII以来のゼファー用と同じ直列6気筒OHV2553ccだが、106PSまでチューンアップされ、辛うじて1.3トンを切る程度の重いボディを161km/hのスピードで走らせ、フォードのミドル／アッパーミドルサルーンでは初の100mphカーとなった。ゾディアックも勿論ゼファー6と同様にオーバードライブ、ATミッションなどのオプションを選択できたが、'65年にはそれらのオプションをフルに満載した豪華版、エグゼクティブが追加され、新たにブリティッシュ・フォード最高級車の座に就いた。翌'66年、ゾディアック・マークIVのデビューに伴い生産を終える。写真、データ共に1962年のデビュー時。

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