ボクスホールは上級シリーズの不振から76年2月、それまでのビクター／VX4/90／ベントーラを統合して、VX2300／VX1800の2車種に絞り込んだ。内外装の細かい部分を除けば内容的には従来のモデルと何ら変わりはなく、同じGM傘下にあるドイツのオペル・レコルトのイギリス版として造られた何の変哲もないコンベンショナルなサルーンである。だが、アメリカ資本系ヨーロッパ車の特徴として装備は充実しており、信頼性も高かった。ボディには4ドアサルーンとスタイリッシュな5ドアエステートがあり、エンジンは車名の通り直4SOHC1759cc・88PSと2279cc・110PSの2種類。バリエーションには標準の他に、2300に限って高級版のGLSがあり、旧ビクター1800／2300に相当するのがVX1800／2300、ベントーラの市場を引き継ぐモデルがVX2300GLSといえる。VX1800／2300が旧ビクターと同じ角型シングル、VX2300GLSが旧ベントーラと同じ角型デュアルのヘッドライトを持つことで外観上は識別可能である。翌77年には一旦消えたVX4/90の名が復活、従来の角型デュアルに代わって角型シングルヘッドライトが与えられていたが、エンジンは先代と同じく118PSを発生する2.3リッター・ツインキャブユニットが搭載されていた。78年秋のカールトンの登場によって、VXシリーズはマグナムと共に姿を消した。

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