夢二がこよなく愛した伊香保・榛名の地に建つ記念館。広大な雑木林の中に趣ある建物が点在する。蔵造りの「大正ロマンの館」、白亜の洋館「黒船館」には、所蔵品1万6000点の中から代表的な美人画のほか、子ども向け雑誌の挿絵や商業デザイン、本の装幀など、さまざまな資料を展示している。館内はアンティークの照明器具や調度品で統一され、古いオルゴールの音色が大正ロマンの世界へ誘う。無垢材を用いた純粋な日本建築の新館「義山楼」では、明治期と大正期の色彩豊かな昔硝子を展示し、夢二が心を寄せた日本文化を感じさせる空間となっている。